相続したマンションを売るには?遺言の確認から売却までの7つの手順

相続したマンションを売るには?遺言の確認から売却までの7つの手順

親が亡くなり遺産としてマンションを貰っても、誰も住む人がいなければ空き家で放置することになります。

しかし、マンションの場合、空き家で維持していても、管理費や修繕積立金、固定資産税などの費用が発生。

また、マンションは空き家で放置していると、湿気などの影響で室内が劣化しやすく、資産価値が急激に低下します。

そのため、空き家マンションを相続したら「売却処分」も選択肢の1つとして検討しなければなりません。

ところが、相続手続きを済ませてから売却するまでには、たくさんの手続きが必要。

ですから、はじめて手続きを経験する人は、手続きの大変さに戸惑ってしまうかもしれません。

そこで、マンションの相続から売却までの手順を詳しく紹介しますので、手続きの参考にしてください。

マンションの相続手続きから売却までの流れ

はじめに、親が亡くなったら「7日以内」に、市町村役場に「死亡届」を提出しなければなりません。

そして、死亡届が役所で受理されると、戸籍には「死亡」や「除籍」と記載されるので、親名義の財産は全て「相続財産(遺産)」の扱いに変わります。

そのため、正式な手続きを取らなければ、たとえ同居していた息子であっても、親(故人)名義のマンションを自由に売却することはできません。

ただし、遺言書の有無によっても、手続きの方法が違うので要注意。

そこで、このページでは「遺言書がない場合」の一般的な不動産の相続手続きをご紹介します。

マンションの相続から売却するまでの7つの手順

親が亡くなり、相続の手続きを開始してから親名義のマンションを売却するまでには、主に7つの手続きが必要です。

親が亡くなり、相続の手続きを開始してから親名義のマンションを売却するまでには、主に7つの手続きが必要です。

それでは、相続マンションを売却するまでの7つの手順を詳しく見てみましょう。

1、遺言書の有無を調べる

親が亡くなったら、まずは「遺言書」を残していないかを調べましょう。

なぜなら、故人が残した財産を相続人で分ける時に「遺言書」の有無で、財産の分け方や手続き方法が違うからです。

通常、遺言書がない場合は、相続人の話し合いで財産を分けることができます。

しかし、遺言書がある場合は、原則的に遺言書の内容に従って財産を分けなければなりません。

遺言書が見つかっても勝手に開封できない場合もあります

また、遺言書が見つかっても、遺言書の種類によっては、その場で開封できない場合もあるので要注意。

故人が公証役場などで作成した「公正証書遺言」の場合であれば、その場で開封することができ、遺言の内容に従ってすぐに財産を分けることができます。

ところが、故人が自筆で書いた「自筆証書遺言」の場合、開封には「家庭裁判所の検認」が必要。

そのため、遺言書が見つかってもその場で開封することができません。

故人が自筆で書いた「自筆証書遺言」の場合、開封には「家庭裁判所の検認」が必要。
なお、家庭裁判所による「遺言書の検認」の詳細については、下記URLで確認してください。

参考元:裁判所ウェブサイト-「遺言書の検認」

2、故人の戸籍で相続人を調べる

そして、親が遺言書を残していないことを確認したら、遺産を分ける相談をするために「誰が相続人なのか」も調べておかなければなりません。

なお、相続人を特定するためには、故人の「出生時から死亡時までの戸籍」を全て取り寄せることが必要。

戸籍を調べると、故人の婚姻や離婚の履歴、子供の人数などがわかり、遺族が知らなかった相続人が見つかる場合もあります。

親(故人)の出生から死亡までの戸籍の集め方

はじめに、自分(子)の本籍地で、自分自身の戸籍謄本を取得します。

自分の戸籍謄本には両親の名前が記載されているので、親(故人)の戸籍を請求する際「親子関係を証明する書類」として必要です。

そして、親の本籍地の役所窓口で「出生から死亡までの戸籍が欲しい」ことを伝えると、相続手続きだと理解してもらえるので、その役所で取れる全ての戸籍が取得可能。

もしも、その役所で取れない戸籍があったり、戸籍が複雑で戸籍謄本の見方がわからない場合は、窓口の方が丁寧に教えてくれます。

戸籍の請求は郵送でも可能。
しかし、1つの役場で全ての戸籍が揃うことはほとんどありません。

そのため、遠方の戸籍でなければ、戸籍についての相談もできるので、できるだけ窓口に行くことをおすすめします。

遠方の戸籍でなければ、戸籍についての相談もできるので、できるだけ窓口に行くことをおすすめします。

3、故人名義の財産(相続財産)を調べる

なお「相続人が何人いるのか」の調査と同時に「故人名義の財産」についても調べなければなりません。

親が残した財産にはどのようなものがあるのか、全ての資産を把握しておく必要があります。

ところが、故人が残す財産の種類は多種多様。

現金や預貯金の他にも、株券や小切手などの有価証券、自宅や別荘などの不動産、生命保険、貴金属、美術品、車、家具・・・など。

場合によっては、貸金庫を利用していて家族が知らない財産があるかもしれません。

現金や預貯金の他にも、株券や小切手などの有価証券、自宅や別荘などの不動産、生命保険、貴金属、美術品、車、家具・・・など。
そして、故人名義の財産調査で注意したいのが、借金などの「マイナスの財産」。

財産のなかには、借金や約束手形、税金や保険などの未払金など「借金の相続」になる負の財産もあります。

ところが、個人の財産をまとめて確認できるシステムはありません。

そのため、故人の財産を調べたい時は、銀行や証券会社、保険会社など、各機関に問い合わせて、1つずつ確認する必要があるのです。

マンションを相続する場合は「登記簿」を調べましょう

そして、故人の財産のなかにマンションがある場合は「住宅ローンの有無」や「物件を担保に借金をしていないか」を必ず調べておきましょう。

法務局でマンションの登記簿を閲覧すればすぐにわかります。

住宅ローンや借金の担保になっている場合、マンションの登記簿を見ると、金融機関や個人名で「抵当権」や「質権」などの権利が設定されているので誰でも判断可能。

ただし、登記簿の閲覧は法務局に出向かなくても、自宅のパソコンから「登記事項証明書」の郵送請求や、事前登録で直接「登記内容の閲覧」(有料)もできます。

また、登記簿を調べる時は、マンションの名義(所有権者)が、故人の「単独名義」になっているかも確認しておきましょう。

共有名義などで故人以外の名義がある場合、相続の話し合いが難しくなる場合もあるので注意が必要です。

なお、登記簿のオンライン請求や閲覧の詳細については下記URLを参考にしてください。

参考元:法務局-「オンライン申請関連ページ」

団体信用生命保険に加入していれば、住宅ローンは残りません

もしも、登記簿を調べてマンションに住宅ローンが残っていても、故人が融資を受けるときに「団体信用生命保険」に加入していれば、ローン残債は保険金で支払われます。

そのため、住宅ローンが残っている場合は、融資を受けた金融機関に問い合わせて、住宅ローンの残債額や団体信用生命保険の加入の有無を調べましょう。

そして、団体信用生命保険に加入している場合は、保険金の支払い手続きの方法についても確認しておくと安心です。

不動産は不動産価値も調べておく必要があります

また、相続財産のなかにマンションなどの不動産がある場合、平等に遺産分割をするために、不動産会社に査定を依頼して、不動産価値を調べておくことも必要です。

ただし、不動産会社によって査定価格が違うので、不動産一括査定サイトなどを利用して、必ず複数の会社に査定してもらうことが大事。

すると、各社の査定価格を比較できるので、より正確な不動産価値(売却予想価格)を調べることができます。

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「HOME4U」は不動産一括査定サイトのなかで、最も知名度の高いサイトです。
NTTグループが運営しているので、個人情報管理の信頼度が高く、安心・安全に利用できます。

また、厳選された全国約900社の優良企業の中から、自宅の売却に適した会社を紹介してもらえるので、売却を依頼する不動産会社がみつかりやすいのも人気の理由です。

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「マンションナビ」は分譲マンションの売却専門の不動産一括査定サイトです。

マンションの売却を得意とする不動産会社を紹介してもらえるので、中古マンションを売りたい人におすすめ。

また、売却だけでなく業者買取りや賃貸運用の査定も受けられるので、自宅を売るかどうかで迷っている人も利用しやすいサイトです。

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4、相続人全員で遺産の分け方を話し合う。(遺産分割協議)

そして、相続人と親の財産がわかったら「誰が何をどれだけ貰うか」を相続人全員で話し合う必要があります。

このような、相続人による財産の分け方(遺産分割)の話し合いを、法律用語で「遺産分割協議」と言います。

なお、遺言書が無い限り、相続人の話し合い(遺産分割協議)で合意すれば遺産の分け方は自由。

ところが、話し合いだけでは財産争いも起こりやすいため、民法で「遺産分割の基準」が定められています。

「遺産分割の基準」は民法で定められています

民法では「誰が相続できるのか(法定相続人)」、「相続の優先順位(相続順位)」、「財産を分ける割合(法定相続分)」の3項目について、一定の基準があります。

民法では「誰が相続できるのか(法定相続人)」、「相続の優先順位(相続順位)」、「財産を分ける割合(法定相続分)」の3項目について、一定の基準があります。引用元:相続する権利がある人「法定相続人」について

ただし、第3順位の相続 (故人に配偶者はいるが親と子供なし)の場合、遺言書があれば、遺産の全てを配偶者が相続することも可能。

民法では、最低限の法定相続分(遺留分)を請求できるのは、親や子などの「直系血族」に限られているため、兄弟姉妹は自分から遺産を請求することはできません。

このように、遺産の相続方法は、①遺言書(故人の遺言)、②遺産分割協議(話し合い)、③民法による法定相続の3種類。

そして「遺言書」や「遺産分割協議」がない場合は、民法による法定相続分で分けることになるのです。

5、遺産分割協議書を作成する

相続人全員の話し合い(遺産分割協議)で、誰が何をどれだけ貰うことが決まったら、話し合いの内容を書面に残しておかなければなりません。

このように、遺産分割の話し合いの内容を記した書面は「遺産分割協議書」と呼ばれ、相続税の申告に必要となる書類です。

また、相続したマンションの名義変更登記(相続登記)の際にも遺産分割協議書の添付が必要になる場合もあります。

ただし、遺産分割が民法の法定相続分の通りの分配である場合や、相続人が1人のときは、相続登記に遺産分割協議書の添付は不要です。

遺産分割協議書の書き方に決まりはありません

基本的に、遺産分割協議書の書き方には法律上の決まりはなく、どのような書式でも良いとされています。

ところが、相続人全員が書類に手書きで署名して実印を押さなければ、法的な証明力がないなどの注意点もあります。

そのため、書類を作成する時は、インターネットで「遺産分割協議書のサンプル」と検索する見本となる書式が見つかるので、参考にしながら作成すると安心です。

なお、銀行や証券会社などによっては、相続税の申告用に遺産分割協議書の用紙を用意しているところもあるので、財産調査の際に問い合わせてみてください。

また、相続税の申告が必要で複雑な遺産分割の場合は、税理士や司法書士、行政書士、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

遺産分割協議の書式例引用元:三井UFJ信託銀行-遺産分割協議の書式例

相続税の申告がなくても、遺産分割協議書は必ず作成しましょう

ただし、遺産分割協議書は相続税がかからなければ、基本的には作成する必要のない書類です。

しかし、後の相続トラブルを防ぐために、相続税がかからない場合であっても遺産分割協議書の作成をおすすめします。

なぜなら、人の気持ちは変わりやすいからです。
ましてや、遺産相続といったお金の話ですからなおさらです。

また、すぐに相続手続きをしない場合、相続人の死亡により子供の妻や孫など、相続人の範囲が何十人にも広がる可能性もあり、相続人全員での話し合いが困難になります。

そのため、相続が発生したら、なるべく早く相続人が全員で話し合い遺産分割協議書を必ず作成しておくようにしましょう。

6、相続したマンションの名義を変更する。(相続登記)

そして、遺産分割の話がまとまったら、相続した財産の名義を変更する必要もあります。

とくに、相続したマンションを売却する予定の場合、物件の名義変更は必須。
なぜなら、故人名義のままでは、不動産を売却することはできないからです。

マンションの名義変更は管轄の法務局で登記申請して行いますが、相続で名義変更する場合の登記を「相続登記」と言います。

ただし、相続登記には申請期限はありません。

そのため、売却や賃貸などの予定がなければ、親(故人)の名義のままで住み続けることも可能です。

なお、相続登記の詳細については、別のページで詳しくご紹介していますので、そちらを参考にしてください。

遺産分割協議がまとまっていなくても、相続登記はできます

ちなみに、マンションを誰が相続するかについて話し合いがまとまらない場合、とりあえず「相続人全員」の共有名義で登記申請することもできます。

むしろ、相続登記を放置している間に、代襲相続で相続人が何十人にも膨れ上がることを防ぐために、相続が発生したら、なるべく早く相続登記しておきましょう。

ただし、相続財産がマンション(実家)しかない場合、実家を売却して換金してから、金銭で遺産を分けることもあります。

このように、相続するマンションの売却が決まっている場合、相続人全員の名義で登記する必要はありません。

相続人の中から売却手続きをする代表者を選び、とりあえず代表者の名義で登記してマンションを売却することもできます。

ただし、不動産を売却すると「不動産仲介手数料」や「売却益に対する譲渡所得税」などの費用がかかるので、代表者を決める時には費用負担のことも話し合っておきましょう。

7、相続したマンションを売却する

相続登記が完了したら、ようやく相続マンションの売却が可能になります。

ただし、相続税を支払った後で相続したマンションを売る場合は「相続開始から3年10か月以内」の売却がおすすめです。

相続マンションは3年10カ月以内の売却がお得です

なぜなら、相続開始から3年10か月(相続税の申告期限10か月を含む)に売却すると、不動産売却にかかる税金が安くなる「相続税の取得費加算の特例」が受けられるからです。

特例の条件を満たせば、納めた相続税の一部を経費(取得費)として認められます。

ですから、不動産の売却利益にかかる税金(譲渡所得税・住民税)を、通常よりも安くすることができるのです。

ただし、相続税は相続したら必ず支払い義務が発生するとは限りません。

相続税には、税金がかからない「基礎控除(非課税枠)」があり、基礎控除の金額を超えた分に対して相続税が課税されます。

平成27年1月1日以後に相続が開始した場合

基礎控除額は3,000万円+(600万円×相続人の数)で計算

税法改正後(2015年1月1日以降)

そのため、この特例は「高額の相続税を支払った場合」や「相続税の支払いのために相続不動産を売却する場合」に有効です。

なお「相続税の取得費加算の特例」に関しては、別のページで詳しく説明していますので、そちらも参考にしてください。

相続マンションを売却して遺産分割する場合の不動産会社選びは大事です

せっかく親が遺産として残してくれたマンションですから、売却する時はできるだけ高値で売りたいものです。

とくに、マンションを売却した代金で遺産分割する場合の売却価格は重要。
なぜなら、受け取る財産の金額が違ってくるからです。

そのため、相続したマンションを売却する場合の不動産会社選びは大切。
いくら財産がもらえるかは、不動産会社の販売力次第になります。

また、売却に時間がかかると、マンションの管理費や修繕積立金の金額も大きくなり、相続トラブルの原因にもなります。

ですから、不動産会社を選ぶときには、早期に高値で売却してくれそうな会社を選ばなければなりません。

そこで、信頼できる不動産会社を選ぶためには、できるだけ多くの会社に物件の査定を依頼して、査定価格や担当者の印象を比較することが大切。

まだ不動産会社が決まっていない場合は、不動産一括査定サイトなどを利用して、できるだけ数多くの候補の中から良い会社(担当者)を慎重に選ぶようにしましょう。

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