マンション所有権移転登記を行うために必要となる売主の準備と注意点

マンション所有権移転登記を行うために必要となる売主の準備と注意点

自宅マンションの売買契約を結んだら、売主は自宅を買主に引き渡す準備を開始します。

通常、不動産取引では「決済(残代金の受け取り)」と「物件の引き渡し」は同時(同日)に行うのが原則。
つまり、決済日までに売主は自宅を引き渡せる状態にしておかなければなりません。

ただし、売却物件の引き渡しは、売主が自宅の鍵を買主に渡すだけでは不十分。
なぜなら、自宅の鍵を渡しても、登記簿上の所有者は売主のままだからです。

そこで、決済日には鍵の引き渡しと同時に、売主から買主に所有権を移動させる「所有権移転登記」の手続きも行ないます。

そのため、売主は所有権移転登記の準備もしなければなりません。

このページでは、決済日に所有権移転登記をスムーズに行うために売主が準備しておくことや注意点について詳しくご紹介します。

とくに所有権移転登記は、物件引き渡しの重要な手続きですので、はじめて自宅を売却する人は参考にしてください。

所有権移転登記の準備

決済日に行う所有権移転登記の手続きは、通常、決済に立ち会う司法書士が手続きを行います。

そのため、売主は司法書士に所有権移転登記を依頼するための書類を準備しなければなりません。

そこで、所有権移転登記の申請に必要な書類をご紹介します。

所有権移転登記に必要な書類

所有権移転登記を行うために売主が準備する書類は以下の6種類。

・不動産売買契約書
・登記識別情報もしくは登記済み証(権利証)
・印鑑証明書(3ヵ月以内に発行されたもの)
・固定資産評価証明書
・司法書士への委任状
・身分証明書

しかし、実際に売主が準備するのは「印鑑証明書」と「身分証明書」程度。
その他の書類や用紙は、すでに売主が不動産会社に提出しているか、もしくは不動産会社か司法書士のどちらかが用意してくれます。

なので、売主が準備しておくことで重要なのは、申請書類ではなく「決済日に所有権移転登記ができる環境を整えておくこと」。

具体的には、登記簿の記載内容を確認しておく「事前の内容確認」と、住宅ローンを利用している場合の「抵当権抹消登記の準備」の2つが売主の重要な準備となります。

それでは、決済日に所有権移転登記をスムーズに行うために必要となる「登記簿の内容確認」と「抵当権抹消登記の準備」について詳しく見ていきましょう。

準備1:登記簿の内容確認と事前の変更登記

決済日に、売主から買主に所有権を移動させる「所有権移転登記」の手続きをするためには、登記簿上の所有者(名義人)が売主の名前でなければなりません。
なぜなら、不動産は本人でなければ売却できないからです。

そのため、登記簿の内容に不安がある場合、売主は必ず登記簿謄本(登記事項証明書)を事前に取り寄せて記載内容を確認しておかなければなりません。

そして、登記簿の内容を訂正するには「変更登記」の手続きも必要です。

そもそも登記簿とは、登記所(法務局・支局)で保管している不動産記録のこと。

そもそも登記簿とは、登記所(法務局・支局)で保管している不動産記録のこと。

不動産の所在地や所有者、住宅ローンを利用した場合の抵当権など、物件表示や権利に関する事項などが主に記載されています。

しかし、親が亡くなり自宅を相続しても、登記(相続登記)の手続きをしていなければ物件の所有者は親名義のままです。
また、売主が改名している場合も、登記簿の所有者と売主の名前が異なります。

このように、登記簿上の所有者が売主の名前ではない場合、そのままの状態では所有権移転の登記手続きができません。

ですから、売主は所有権移転登記の準備として、登記簿の内容を確認しておきましょう。

物件引き渡しのために売主が引越しした場合は要注意

また、登記簿を確認するときは「所有者の名前表示」だけでなく「所有者の住所表示」の確認も必要です。

とくに居住中のマンションを売却する場合、売主は決済日までに引越しをする必要があります。

そのため、売主が引越しを済ませて、印鑑証明書や身分証明書の住所を新住所に変更すると、証明書類と登記簿上の所有者の住所と異なってしまうのです。

なので、物件引き渡し前に引越しを済ませた売主は要注意。

証明書類と登記簿上の所有者の住所が異なる場合は、事前に「住所変更登記」の手続きをして、登記簿上の住所を新住所に訂正しておきましょう。

証明書類と登記簿上の所有者の住所が異なる場合は、事前に「住所変更登記」の手続きをして、登記簿上の住所を新住所に訂正しておきましょう。

ただし、住所変更登記は手続きが簡単。ですから、売主が何度も引っ越しを繰り返していなければ、決済日の所有権移転登記と同時に住所変更登記をすることできます。

なお、自宅の登記簿謄本(登記事項証明書)を入手する方法は、管轄する登記所(法務局・支局)の窓口、もしくは郵送やインターネットで簡単に請求することができます。

登記簿謄本(登記事項証明書)の入手方法や手数料については、法務局のHPを参考にしてください。

売主が事前に変更登記をする場合の注意点

先にご紹介した「相続登記」や「名前変更登記」などは、本来、マンションを売り出す前の準備として売主が済ませておくべき手続きです。

そして、手続きを済ませていなかった場合は、必ず決済日(物件引き渡し日)までに登記簿を変更しておかなければなりません。

しかし、売主が変更登記をする場合「登記にかかる期間」に注意が必要です。

変更登記は、申請処理の日数に要注意

売主が登記所(法務局)に変更登記を申請して、窓口で受理されたとしても、すぐに登記簿が変更される訳ではありません。

管轄する登記所にもよりますが、登記は申請してから処理が完了するまでに1週間程度かかります。

そのため、売主が事前に変更登記の申請を済ませていても、決済日に登記簿が変更されていなければ、所有権移転登記をすることができなくなります。

とくに相続登記の場合は「申請書類の準備」にも時間がかかるので要注意。

名前変更登記や住所変更登記は住民票と身分証明書があれば変更登記が申請できます。

しかし、相続登記の場合は、相続人全員の「戸籍謄本」や「印鑑証明書」、各相続人の相続内容を記載した「遺産分割協議書」なども必要。
つまり、相続登記は相続人の人数が多いほど、申請書類の準備に時間がかかるのです。

ですが、信頼できる不動産会社に自宅の売却を依頼していれば、売主は何も心配する必要はありません。

信頼できる不動産会社に依頼していれば安心です。

信頼できる不動産会社であれば、訪問査定の時に、正確な査定価格を算出するために、登記簿の内容を調べています。

そのため、売主よりも先に不動産会社が登記簿の変更登記の必要性に気づくのが一般的。

しかし、不動産会社のなかには、訪問査定時に登記簿を調べず、物件周辺の価格相場だけで査定価格を見積もる会社もあり、変更登記の必要性に気づかない場合もあります。

ですから、自宅の売却は信頼できる不動産会社に依頼するようにしましょう。
そうすれば、売り出し前、もしくは売買契約の前に変更登記を済ませることができるので、売主が決済日の前に変更登記で慌てることもないのです。

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そして、売主が住宅ローンを利用している場合は、登記簿の事前確認以外にも準備しておくことがあります。

準備2:抵当権抹消登記の準備

売主が住宅ローンを利用している場合、自宅マンションの登記簿には融資を受けた金融機関の抵当権が設定されています。

ところが、売主に対する抵当権が登記簿に設定されたままでは、所有権移転登記の手続きはできません。

そのため、買主に所有権移転登記をする前に、売主は住宅ローンを完済して登記簿から抵当権を外す手続きをしなければならないのです。

この登記簿から抵当権を外す手続き(登記申請)を「抵当権抹消登記」と言います。

ただし「自己資金で決済日前に住宅ローンを完済する場合」と「決済日に売却代金で完済する場合」では抵当権抹消登記の手続き方法が異なります。

そこで「自己資金で完済する場合」と「売却代金で完済する場合」について、それぞれ詳しく見てみましょう。

決済日までに自己資金で住宅ローンを完済する場合

もしも、売主の自己資金に余裕があれば、決済日までに住宅ローンを完済して、登記簿から抵当権を外しておくことをおすすめします。

すると、決済日の所有権移転登記の手続きがとても楽になり、トラブルの発生を防ぐことができるのです。

また、自己資金で住宅ローンを完済した場合、抵当権抹消登記の手続きも簡単になります。

事前に自己資金で完済した場合の抵当権抹消登記の手続き

通常、住宅ローンを完済した後に行う抵当権抹消登記の手続きは司法書士に任せるのが一般的。売主が自分で法務局に出向く必要はありません。

また、抵当権抹消登記の申請に必要な書類も、住宅ローンを完済した時に融資銀行が準備してくれます。

ですから、売主がすることは「司法書士に登記申請の手続きを依頼すること」と「完済時に金融機関から受け取った書類を司法書士に渡すこと」の2つだけ。

そして、インターネットから司法書士に依頼すれば、さらに手続きが楽になります。

インターネットから司法書士に依頼するメリット

インターネットを利用すると、口コミの評判がよく、料金も安い司法書士を選びやすいです。
また、インターネットから司法書士に申込みをすると手続きも簡単。

現在、司法書士の登記申請業務はインターネットのWeb申請が一般的。
そのため、地元の司法書士に登記申請手続きを依頼する必要はなく、全国どこの司法書士に依頼しても構いません。

ですが、司法書士によって登記費用(司法書士報酬)が全く違うので要注意。

そこで、インターネットを活用すると、登記費用やサービス内容を比較できるだけでなく、事前にメールによる見積りも受けられるので安心。

そして、インターネットから司法書士に依頼すると、指定先に必要書類を郵送するだけで、抵当権抹消登記の手続きができるのでとても便利です。

抵当権抹消登記の費用は司法書士にもよりますが、登記項目1つにつき1~2万円程度で手続きできます。

しかし実際には、自己資金で事前に住宅ローンを完済する人はほとんどいません。
決済日に買主から受け取る売却代金で住宅ローンを完済するのが一般的。

では、売却代金で住宅ローンを完済するときは、どのような方法で抵当権を抹消するのでしょうか?

決済日に自宅の売却代金で完済する場合

売主が自宅の売却代金で住宅ローンを完済する場合、決済(残代金の受け取り)には、売主の融資銀行の担当者も立ち会います。

なので、売主は自宅の売却代金(残代金)を買主から受け取ると、売主はその場で売却代金を銀行の担当者に渡して住宅ローンを完済できるのです。

なので、売主は自宅の売却代金(残代金)を買主から受け取ると、売主はその場で売却代金を銀行の担当者に渡して住宅ローンを完済できるのです。
すると「抵当権抹消登記」と「所有権移転登記」を同時に行うことが可能になるので、決済日に売主から買主に所有権を移動させることができます。

ただし、売主が決済日に住宅ローンを完済するためには、融資を受けている金融機関の担当者の立ち会いが絶対条件。

そのため、売主はあらかじめ融資金融機関に連絡して「住宅ローンを完済する意思」と「決済日の立ち会いのお願い」を伝えておかなければなりません。

しかし、金融機関には「抵当権抹消登記の書類」の準備期間が必要。

ですから、売主は自宅の売買契約を済ませたら、不動産会社の指示に従って、できるだけ早く融資銀行に連絡して、決済日のアポイントをとりましょう。

売買代金では住宅ローンが完済できない場合

万が一、決済日に自宅の売却代金では住宅ローンが完済できない場合、売主は不足分を自身で用意しておかなければなりません。

ただし、決済日に売主の資金不足により抵当権抹消ができなくても、すぐに買主から契約解除されることはなく、決済日が延期になるのが一般的。

ですが、契約を延期しても約束が守られない場合は契約の解除になります。

そして、契約の延期により買主に損害が出た場合、売主は損害賠償または違約金を支払わなければばらなくなるので注意しましょう。

信頼できる不動産会社を選べば所有権移転登記もスムーズです。

しかし、信頼できる不動産会社に仲介を依頼していれば、決済日に売主が住宅ローンを完済できないということは起こりません。

なぜなら、不動産会社は売主の資金事情を把握しているので、住宅ローンの完済の目途もない状態で売買契約を成立させることはしないからです。

もしも、売主の資金事情が苦しければ、あらかじめ危機回避策も提案してくれます。

ですから、売主の資金事情が苦しい時ほど、売却実績が豊富で信頼できる不動産会社を慎重に選ばなければなりません。

また、親切な人を担当者に選ぶと、所有権移転登記の準備や手続きも、全て指示してくれるので、売主に不動産知識がなくてもスムーズに手続きができます。

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番外編:親族間で物件の所有権を移転する際の注意点!

ここまで所有権移転や登記についてお話してきましたが、所有権の移転先が血縁関係にある人間だと少しばかり注意が必要です。

血縁関係のある人間への所有権移転→贈与、とみなされる場合があります。特に「相場よりも明らかに安い金額での所有権移転」などは格好の餌食です。

また住宅ローンは「住宅に適正価格の担保評価をし、その金額分の融資を行う」のが基礎ですので、身内間取引の場合銀行側が嫌がって住宅ローンを拒否したり、審査に落ちたりする可能性が高いです。

このように親族間での所有権移転は色々と気をつけないといけないことが多いです

→参考サイト:親族間・親子間・兄弟間で不動産売買するときの注意ポイントを解説!