マンションの売却活動が有利になる「査定報告書」の活用方法

マンションの売却活動が有利になる「査定報告書」の活用方法

通常、訪問査定が終了すると、再び不動産会社の担当者が自宅を訪問して、売主に直接、査定結果を報告します。
そのときに、売主は不動産会社から査定の内容をまとめた「査定報告書」を貰います。

査定報告書とは、いわば「自宅の通知表」のようなもの。訪問査定で行われた評価項目の評価点や、総合判断で算出された査定価格などが記載された書類です。

しかし、査定評価書の内容はとても専門的で、素人が見てもよくわかりません。ところが、不動産知識がなくても査定報告書は活用次第で、自宅の売却活動にとても役立つのです。

そこで、自宅の売却が有利になる「査定報告書の活用方法」についてご紹介します。
誰でも査定報告書が有効活用できる方法をご紹介しますので参考にしてください。

はじめに、査定報告書の概要からご紹介します。

査定報告書とは?

不動産業界の法律である「宅地建物取引業法」では、不動産会社が評価額について意見を述べるときは、必ず査定価格の根拠を明らかにすることが義務づけられています。(宅地建物取引業法34条の2)

そのため、不動産会社が訪問査定で算出した査定価格を売主に提示するときは、査定価格の根拠となる物件の評価内容を明らかにしなければなりません。

そこで、不動産会社は査定結果をまとめた「査定報告書」を作成して、売主に査定価格と価格の根拠を明らかにしているのです。

査定報告書のイメージ画像引用元:公益財団法人不動産流通推進センターのマンション価格査定マニュアルの査定結果

ですから、訪問査定の結果報告を電話やメールで行う不動産会社には注意が必要です。

もしも、電話での結果報告とは別に査定報告書を郵送している場合や、メールに査定報告書がファイル添付されているのであれば問題ありません。
ところが、電話やメールで「査定金額」しか報告しない不動産会社もあります。

このような場合、売主は必ず担当者に価格の根拠を説明してもらうか「査定報告書」の提出を求めましょう。

しかしそれ以前に、売主が求めなければ価格の根拠を示さないような会社は、法律を守らない信頼性の低い会社なので、自宅の売却を依頼してはいけません。

とくに、転勤などで遠隔地から自宅を売却する場合、売却活動を不動産会社に任せることになるため、信頼性に疑いのある会社は絶対に選んではいけないのです。

では、訪問査定後に不動産会社から査定報告書を受け取ったら、売主はどのように活用すればよいのでしょうか?

そこで、自宅の売却活動に役立つ「査定報告書の活用方法」をご紹介します。

査定報告書の活用方法

複数の不動産会社から訪問査定を受けた場合、売主は必ず各社の査定報告書の内容を見比べることが大切。なぜなら、1社の査定報告書だけでは評価内容や査定価格の信頼度が低いからです。

そもそも、不動産会社の訪問査定は、国家資格を持つ不動産鑑定士が行うような厳密な資産価値を算出する「不動産鑑定評価」ではありません。不動産会社の売却経験と実績で査定対象の物件が市場で「売れる価格」(売り出し価格)を見積ります。

そのため、不動産会社によって対象物件が「売れそうかどうか」の判断に違いがあり、査定項目の評価点や査定価格に差があるのです。

また、査定価格の計算は「取引事例比較法」という計算方法で行われますが、査定価格の計算には「近隣のサンプル物件(事例マンション)」が必要。しかし、計算に使用する各社の「サンプル物件」が違うことでも査定価格に差が出ます。

さらに、訪問査定の査定結果をまとめた「査定報告書」の書式には決まりがなく、各社がオリジナルで作成しているので記載内容にも違いがあるのです。

ですから、1社だけの査定報告書を見ても、評価内容や査定価格の信頼度が低いため、売主はできるだけ多くの訪問査定を受けて、各社の査定報告書を比較する必要があります。

すると、信頼度の高い査定価格がわかるだけでなく、売主は1社の報告書を見るときよりも多くの情報を得ることができるようになるのです。

すると、信頼度の高い査定価格がわかるだけでなく、売主は1社の報告書を見るときよりも多くの情報を得ることができるようになるのです。

そこで、各不動産社の査定報告書の比較で得られる「売却に有利な情報」についてご紹介します。

各不動産会社の査定報告書の比較でわかる5つのこと

通常の査定報告書では、主に「査定価格」と、その価格の根拠となる「評価項目」や「評価点」(点数ではなく評価コメントの場合あり)の3つの情報を主に知ることができます。

しかし、各社の査定報告書を見比べることで、売主はさらに5つの情報を得ることができるのです。

査定報告書の比較でわかる5つのこと

各不動産会社の査定報告書を比較すると、不動産会社の信頼性など、査定報告書には記載されていない5つのことがわかります。

  1. 各社の査定金額の比較で、信頼性に疑問のある会社がわかる。
  2. 各社の評価点の比較で自宅のアピールポイントがわかる。
  3. 各社の売却物件に対する好感度がわかる。
  4. 査定報告書の書式で各社の社風がわかる。
  5. 査定報告書の説明で、担当者の営業スキルがわかる。

この5つの項目は、どれも自宅の売却活動にとても有効な情報。
そのため、この5つの項目に注意しながら各社の査定報告書を比較すると、自宅の売却活動を有利に進めることができるようになります。

それでは、査定報告書の比較でわかる5項目の内容をそれぞれ詳しく見てみましょう。

1.各社の査定金額の比較で、信頼性に疑問のある会社がわかる

各不動産会社の査定報告書の「査定価格」を見比べると、他社とは違う査定価格をつけた会社がわかるので、信頼性に疑問のある会社が見極めやすくなります。

通常、不動産には価格相場があるので、複数の不動産会社に訪問査定を依頼しても、査定価格に大差はつきません。

しかし、査定報告書を比較した結果、飛び抜けて高い価格を付けている会社があれば要注意。とくに相場価格を無視した高値であれば、不動産会社の信頼性に疑問があります。

このような破格の高値を付ける会社のほとんどは「おとり価格」。
査定価格を高値にして売主と仲介契約を結び、売却を開始した後で、売主に相場相当の価格に値下げするようにすすめる手法です。

査定価格を高値にして売主と仲介契約を結び、売却を開始した後で、売主に相場相当の価格に値下げするようにすすめる手法です。

そのため、他社の価格帯とは違う査定結果の会社には、必ず「価格の根拠」を説明してもらいましょう。そして、納得できる根拠がなければ、自宅の売却を依頼する不動産会社の候補から外すことをおすすめします。

2.各社の評価点の比較で自宅のアピールポイントがわかる

また、各不動産会社の査定報告書の「評価点」や「評価コメント」を見比べると、売却に効果的な自宅のアピールポイントもわかります。

査定報告書には、主な評価項目と評価点が記載されているので、評価点の良い項目は自宅売却の強みになります。

ただし、1社の査定報告書だけでは信頼できません。なぜなら、査定の評価点は「担当者の主観」で行われるため、各社で評価の良し悪しが違うからです。

そのため、複数の査定報告書を比較することが大切。各社の評価を比較すると、信頼度の高いアピールポイントが数多くわかるので、自宅の売却が有利になります。

そのため、複数の査定報告書を比較することが大切。各社の評価を比較すると、信頼度の高いアピールポイントが数多くわかるので、自宅の売却が有利になります。

3.各担当者の売却物件に対する好感度がわかる

そして、査定報告書の査定金額や評価点を比較すると、担当者の物件に対する好感度もわかります。

先に、査定の評価点は「担当者の主観」で行うため、担当者によって評価の良し悪しが違うことをご紹介しました。つまり、査定報告書の査定金額や評価点を比較すると、担当者が売却物件に対して良い印象を持っているかどうかがわかるのです。

他社よりも全体的に評価点がよく、かつ、査定金額が相場を考慮した常識的な価格であれば、その担当者は売却物件に対して好印象を持っています。

とくに、自宅の売却を依頼する不動産会社選ぶ場合、担当者が物件に好印象を持っているかどうかは非常に重要なポイント。

なぜなら、物件に良い印象を持っている担当者は「この物件を売りたい」という販売意識が高いので、積極的な営業活動が期待できるからです。

逆に、他社よりも評価の低い担当者は、営業活動も消極的になる可能性が高いので、自宅の売却を依頼する不動産会社の候補から外した方がよいでしょう。

逆に、他社よりも評価の低い担当者は、営業活動も消極的になる可能性が高いので、自宅の売却を依頼する不動産会社の候補から外した方がよ

4.査定報告書の書式で各社の営業方針や社風がわかる

さらに査定報告書には定形がなく、各社がオリジナルで作成しているため、査定報告書の書式や記載項目を比較すると、各社の営業方針や社風などもわかります。

実際に査定報告書を見比べてみるとわかるのですが、各社の査定報告書の書式はさまざま。

不動産会社によっては査定報告書の内容が非常にわかりにくく、売主に対して不親切な場合もあります。逆に、不動産知識がない売主でも理解しやすいように、とても親切な査定報告書を作成している会社もあります。

たとえば、親切な査定報告書の例をご紹介すると、査定金額や価格の根拠がわかりやすく、実際に売却を依頼した場合の売却計画プランも掲載。
さらに、不動産会社との仲介契約(媒介契約)の種類や物件地域の売却動向など、売主に役立つ情報や参考資料なども掲載されているのです。

このように、売り主に優しい査定報告書を作成する不動産会社は「お客様第一主義」の社風。売却活動を任せても売主の安心感が高いので、売却を依頼する不動産会社の候補におすすめ。

ですから、査定報告書の書式や記載項目を比較すると、各社の営業方針や社風がわかるので、自宅を売却する不動産会社選びに役立てることができます。

ですから、査定報告書の書式や記載項目を比較すると、各社の営業方針や社風がわかるので、自宅を売却する不動産会社選びに役立てることができます。

5.査定報告書の内容説明で、各社の担当者の営業スキルがわかる

通常、訪問査定の後の査定結果の報告は、査定報告書をもとに担当者が口頭で売主に説明を行ないます。

すると「説明の仕方」や「言葉づかい」、「接客態度」などで、各社の担当者の人柄や営業スキルがわかるので、売主が信頼できる担当者を判断しやすくなるのです。

不動産会社の担当者にはいろんなタイプの人物がいます。
なかには、売主の話を聞かず一方的に喋る、早口、高圧的な態度、資料の棒読みなど、売主が苦手に感じたり、嫌いだと思うタイプの人物もいるでしょう。

たとえ信頼できる大手不動産会社の社員であっても、売主が苦手だと思う担当者に、自宅の売却を依頼してはいけません。

なぜなら、自宅の売却活動で大切なのは「売主と担当者との信頼関係」。
売主が担当者に苦手意識を持つことで、何でも気軽に担当者に相談することができなくなると、不安や不満を持ちながら売却活動を行うことになります。

また、売主と担当者が頻繁に連絡を取り合わないことで、勘違いや誤解が生じやすくトラブルの原因にもなるのです。

そもそも、売主が良い印象を持たない人物は、買主も良い印象を持たないはず。印象の悪い不動産会社から家を購入する人はいません。

ですから、査定報告書の説明を受けるときに、売主は各社の担当者の言動や態度を厳しくチェックして、自分と気が合う担当者を探しましょう。

ですから、査定報告書の説明を受けるときに、売主は各社の担当者の言動や態度を厳しくチェックして、自分と気が合う担当者を探しましょう。

なお、売却を依頼する不動産会社の選び方については、別のページで詳しく説明していますので、そちらも参考にしてください。

査定報告書を比較して売却を断念するのも選択の1つです

ここまで、自宅の売却を有利にするための「査定報告書の活用方法」についてご紹介してきました。

しかし、各社の査定価格と売主の希望価格にかなりの差があり、査定報告書の評価で、価格が低くなる致命的な原因が判明している場合、売却を断念することも選択の一つです。

訪問査定の査定価格は、不動産会社によって価格差はありますが「地域の売却相場」や「査定マニュアルの評価基準」で各社が算出した根拠のある価格。

そのため、各社の査定結果が売主の希望価格よりも低い場合、売主の希望価格で自宅を売却することはできません。

たとえ、売主の希望価格で自宅を強行に売りに出したとしても、結局、売れ残ってしまい、売却を断念して無駄な時間を過ごすことになります。

ただし、自宅の売却を断念するタイミングには注意が必要です。

不動産会社との契約期間内での売却断念には要注意

とくに売却の断念で注意が必要なのは、不動産会社と仲介契約(媒介契約)を結んだ後、売主の都合で売却を断念して仲介契約を解除すること。

売主と不動産会社との仲介契約期間(通常3ヵ月)の満了前に、売主の都合で仲介契約を解除した場合、契約内容によっては、違約金として販売活動にかかった費用を不動産会社から請求される可能性があります。

そのため、査定報告書の結果で自宅を売却するかどうかを迷う場合は、不動産会社と仲介契約を結ぶ前に結論を出すようにしましょう。

そして、売主が自宅の売却に迷いがあるときは、あらかじめ訪問査定のときや、査定報告書の説明を受けるときに、各不動産会社の担当者に相談しておくことをおすすめします。

すると、各社の意見を比較できるので、売却すべきかどうかの判断がしやすいのです。

「査定報告書の比較」は自宅の売却を成功させるコツ

このように、査定報告書は活用次第で、自宅の売却活動を有利に進めることができたり、売却の断念を判断する資料にもなります。

また、複数の不動産会社から査定報告書の説明を受けることで、各社の担当者の人柄や営業スキルなども比較できるので、売却を依頼する不動産会社選びにも役立ちます。

そのため、訪問査定はできるだけ多くの不動産会社に査定を依頼することが大切。そして、各社の査定報告書や担当者を比較して、自宅の売却を依頼する不動産会社を慎重に選ぶことが、売却を成功させるコツの1つなのです。

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