マンションの査定価格を上げるには?訪問査定の評価項目と算出方法

マンションの査定価格を上げるには?訪問査定の評価項目と算出方法

自宅の売却活動は、はじめに不動産会社の訪問査定を受けることからはじまります。

訪問査定とは、不動産会社が売却物件を実際に見て資産価値を評価。そして「売り出し予定価格」を算出する査定方法です。

では、不動産会社は訪問査定のときに、物件のどの部分を評価して、どのような方法で査定価格を算出しているのでしょうか?

そこで、中古マンションの訪問査定の内容や査定方法について詳しく説明します。また、自宅の査定価格がUPする情報もご紹介しますので参考にしてください。

訪問査定はどんなことをするの?

不動産会社の訪問査定は、引越し業者の見積もりのように、室内をササッと見学しただけで、引越し作業代金を計算するような簡単な査定ではありません。

外観はもちろん、物件の立地条件や周辺環境、建物の耐震性に至るまで、細かく調査して資産価値を評価して査定価格を算出します。

しかし、訪問査定で行うのは価格査定だけではありません。
売却の障害となる、建築基準法などの法律の制限や、登記簿に設定されている抵当権なども調査して「売却が可能な物件であるかどうか」も訪問査定時に判断します。

このように、不動産会社の訪問査定では厳密な売却物件の調査が行われており、価格の査定も非常にシビアです。

では、不動産会社はどのような方法で売却物件の価格を計算しているのでしょうか?

査定価格の算出方法

一般的に中古マンションの価格査定は、財団法人不動産流通推進センター(旧不動産流通近代化センター)が発行している「マンション価格査定マニュアル」が使用されています。

つまり、どの不動産会社でも同じ基準で査定が受けられるように、不動産業界には「査定マニュアル」があるのです。(ただし、大手企業などでは独自のマニュアルを作成している会社もあります。)

なお、平成27年7月31日より、査定マニュアルがWEB化されました。そのため、現在では、タブレット端末を用いて自動計算で訪問査定を行う不動産会社が増えています。

参考URL:マンション価格査定マニュアルサンプル画面

それでは、具体的に、どのような計算方法で査定価格が算出されているのか見てみましょう。(タブレット端末の場合は自動計算で行われます。)

それでは、具体的に、どのような計算方法で査定価格が算出されているのか見てみましょう。(タブレット端末の場合は自動計算で行われます。)

査定価格を計算するための手順

不動産会社が査定に使用する「マンション価格査定マニュアル」では、「取引事例比較法」という方法で査定価格が算出されます。

「取引事例比較法」とは、査定対象のマンションに条件が似ている類似物件を参考に、査定金額を計算する方法。
自宅の相場価格を調べるときに、近隣の類似物件の価格を参考にした人もいると思いますが、不動産会社の価格査定も類似物件を参考にするのです。

そこで、少し専門的ではありますが、実際に行われている査定価格の算出手順をご紹介します。

査定価格を計算するための4つの手順

1.実際に売買が行われたマンションの中から、物件に似た条件の適切なサンプル(事例マンション)を選ぶ

2.サンプル物件の取引価格を専有面積で割って、1平米(㎡)あたりの単価を計算

3.価格査定表(マニュアル)によって20以上のチェック項目を点数化して、サンプル物件と査定マンションの評点(評価の点数)をそれぞれ求める

4.そして、サンプル物件の単価と専有面積、価格査定表による評点に基づき、下記の計算式に当てはめて査定マンションの価格を計算します

中古マンションの価格査定マニュアルの計算式

査定価格(円)=サンプル物件価格(円/㎡)×(査定マンションの評点÷サンプル物件の評点)×専有面積(㎡)
※場合によっては流通性比率(%)をさらに乗じる場合もあります。

このように、マンションの査定方法には計算式があり完全にマニュアル化されています。

しかし、物件の室内状況などの評価点(評点)は「不動産会社の担当者の主観」で付けられているため、各不動産会社の担当者によって査定価格に違いがあるのです。

では、訪問査定の評価項目にはどのようなものがあるのでしょうか?

マンションの訪問査定の主な評価項目

中古マンションの訪問査定では、主に7つの項目について、不動産会社の担当者が評価します。

1.交通の便
徒歩圏であるかバス圏であるか、バス停まで徒歩何分か、バスの運行頻度など

2.立地条件
周辺環境、店舗までの距離、公共施設利用の利便性など

3.住戸位置
エレベーターの有無、所在階、方位、日当たり、風通しなど

4.専有部分
室内の維持管理、柱・梁・天井の状況、騒音・振動、眺望、バリアフリー対応など

5.修繕・管理
適切な修繕計画の有無、修繕積立金・管理費の負担額、管理人の勤務形態など

6.敷地建物・施設・設備
土地についての権利 所有権の状況など

7.建物部分・設備・施設
建物の外観、エントランス、耐震性、セキュリティー、インターネット対応など

このように、訪問査定では売却物件の外観や室内状況だけでなく、様々な評価が行われます。

しかし、査定項目には見ただけではわからない、修繕計画や修繕積立金、所有権などの項目もあります。

そのため、売主は訪問査定のときに、建物の詳細がわかる図面や、権利関係がわかる登記簿などの参考資料の準備が必要です。

また、訪問査定では、売却理由などを確認するために、不動産会社から売主に「聞き取り調査」も行います。

ですから売主は、必要書類だけでなく、想定問答もあらかじめ準備しておくと、訪問査定の当日に慌てることがありません。

ですから売主は、必要書類だけでなく、想定問答もあらかじめ準備しておくと、訪問査定の当日に慌てることがありません。

訪問査定の当日までに売主が準備しておく「必要書類」と「想定問答」

訪問査定当日に売主が用意しておくべき、査定に使用する「必要書類」と、不動産会社の聞き取り調査の「想定問答」をご紹介します。

訪問査定の当日に必要となる書類

売主は訪問査定の当日に、査定の参考になる資料を用意しておく必要があります。

訪問査定当日に用意しておく主な書類

  • 登記簿謄本(登記事項証明書)
  • 登記済権利証(権利書)または登記識別情報
  • マンション購入時の売買契約書と重要事項説明書
  • マンション購入時のパンフレット・広告資料
  • マンション管理規約、使用細則
  • 図面や設備の仕様書
  • 固定資産税納税の納税通知書
  • 住宅性能評価書(交付されていない物件もあります)
  • 住宅ローン残高証明書、ローン返済予定表(住宅ローンがある場合)

ご紹介した9種類の書類は、主に「資産価値の評価」や「権利関係の確認」に使用する書類。なお、各書類の詳しい内容や紛失時の再発行などについては、別のページ(必要書類の準備)を参考にしてください。

ただし、9種類の書類が全部揃っていなくても、価格査定を受けることはできます。しかし、査定の参考になる資料がないことで、査定価格が低くなってしまう場合もあるのです。

とくに「購入時のパンフレット」や「住宅性能評価書」は、物件の優秀性やアピールポイントが記載されている書類です。そのため、査定が有利になりそうな書類は、できるだけ訪問査定の当日までに準備しておきましょう。

訪問査定で準備しておく想定問答

訪問査定の当日は、不動産会社が物件の外観や室内状態を見るだけでなく、売主に「聞き取り調査」も行ないます。

そこで、訪問査定時に不動産会社から質問される主な項目をご紹介しますので、あらかじめ答えを準備しておきましょう。

訪問査定の聞き取り調査での主な質問項目

  • 自宅の売却理由
  • 売り出し開始の希望時期
  • 売却期限の有無
  • 引越しの予定時期
  • 売却希望価格
  • 売却希望条件
  • 住宅ローンの残債額
  • 権利証に記載されている名義や住所の確認
  • 固定資産税、住民税の滞納の有無
  • 建物や室内設備の不具合箇所
  • 近隣トラブルの有無 など

訪問査定時には、自宅の売却理由や住宅ローンの残債額など、他人にはあまり知られなくない個人情報についての質問があります。また、建物の不具合など、自宅の売却に不利になることも聞かれます。

しかし、不動産会社の質問には必ず正直に答えなければなりません。なぜなら、不動産会社に正確な情報を伝えておかないと、トラブルの原因になるからです。

不動産会社には物件の不具合も正直に話しましょう

とくに、訪問査定のときは、排水溝の詰まりや水漏れなど、物件の不具合を不動産会社に隠したいと誰もが考えます。
事実、自宅の不具合を不動産会社に正直に話すと、査定金額が下がることもあります。

不動産会社には物件の不具合も正直に話しましょう

しかし、物件の故障や不具合を不動産会社に隠してはいけません。
なぜなら、売主が不動産会社に嘘をついたり、正確な情報を伝えなかったことで、誤った情報が買主に伝わり、トラブルになります。場合によっては売買契約の解除や損害賠償の請求の対象にもなるのです。

そのため、自宅に気になる不具合の箇所があれば、売主から不動産会社に相談することをおすすめします。

すると、複数の不動産会社に査定を依頼している場合、各社の意見を比較検討できるので、補修やリフォームの必要性が判断しやすくなります。

ですが、売主の立場からすれば、物件の不具合を正直に不動産会社に話すことで、査定価格が下がってしまうのは心配です。

そこで、自宅の査定価格を上げるためにはどうすればよいのでしょうか?

訪問査定で自宅の査定価格をUPさせる方法

先にご紹介しましたが、価格査定は「各不動産会社の担当者の主観」で評価が行われています。

そのため、自宅の査定価格を上げる最も効果的な方法は、売却物件や売主に対して「担当者に良い印象を持ってもらうこと」。

不動産会社の担当者は、不動産売却のプロですから査定評価は公平に行います。しかし、人間には「好き・嫌い」の感情があり、誰でも苦手意識や嫌いと思うものに対して良い評価はしません。

ですから、査定価格を上げるには「売却物件や売主の第一印象」を良くすることが非常に大切なのです。

ですから、査定価格を上げるには「売却物件や売主の第一印象」を良くすることが非常に大切なのです。

そこで、訪問査定時の査定価格のUPに効果的な3つの方法をご紹介します。

査定価格をUPさせるために効果的な3つの方法

訪問査定で査定価格を上げるためには、物件や売主の印象を良くしたり、積極的な情報提供が有効です。

訪問査定前に掃除や片付けを行う

査定項目の中には「室内の維持管理状況」や「住戸のゆとり」という項目があります。
そのため、売主が事前に掃除や片付けを行い、部屋を広く、明るく、綺麗に見える工夫をすると、担当者の物件に対する印象が良くなります。

また、掃除や片付けを行うと、売主の「自宅をできるだけ高く売りたいという意志」や、「査定や売却活動に協力する姿勢」を担当者に伝えることができるのです。

ただし、家が片付いていないという理由で査定が下がることはありません。しかし、売主への印象は確実に下がります。

訪問査定で大切なのは、担当者に好印象を与えて「この物件を売りたい」と思ってもらうこと。担当者に悪い印象を与えて得になることは1つもありません。

ですから、訪問査定の当日はできる範囲で良いので、部屋の掃除や片付け、客用スリッパや飲み物の用意など、お客様を迎える気持ちで準備しましょう。

ですから、訪問査定の当日はできる範囲で良いので、部屋の掃除や片付け、客用スリッパや飲み物の用意など、お客様を迎える気持ちで準備しましょう。

自宅の不具合や気になる点を正直に担当者に相談する

訪問査定では、不動産会社から売主に対して聞き取り調査があり、売却物件の不具合についても正直に話さなければなりません。

しかし、売主が何でも正直に担当者に話すと、物件の査定価格が下がることもあります。ところが、担当者の売主に対する印象は良くなるのです。

なぜなら、不動産の売却活動で大切なのは「売主と担当者との信頼関係」。不動産売買において、不動産会社も売主と同様に、買主に対して売却責任の一部を負います。

そのため、担当者は隠し事や嘘をつく売主の物件を担当したいとは思いません。
当然、担当者が積極的に売りたいと思わない物件には良い評価はつかないのです。

ですから、自宅に不具合があれば、むしろ売主から積極的に相談して、担当者から適切なアドバイスをもらった方が得策になります。

ですから、自宅に不具合があれば、むしろ売主から積極的に相談して、担当者から適切なアドバイスをもらった方が得策になります。

そして、売主と担当者との間に信頼関係が築ければ、たとえ査定価格が低くなったとしても、売主のためにできるだけ高く物件を売却しようと担当者が努力してくれるのです。

住人にしかわからない物件の良い点をアピールする

訪問査定に訪れた不動産会社の担当者は、売却物件の詳細を全く知りません。ですから、住人にしかわからない良い点やお気に入りポイントなどを担当者にアピールすると、査定価格のUPに有効です。

とくに、女性や主婦に好まれるアピールポイントが多いほど、担当者の評価は高くなります。なぜなら、家を買う場合、妻や婚約者など、女性が購入の決定権を持つ場合が多いからです。

そこで、アピールポイントの具体例をご紹介します。

物件アピールポイントの具体例

物件のアピールポイントは女性や主婦目線のポイントはもちろん、訪問査定が昼間に行われる場合は、夜間の様子などを伝えるのも有効です。また、季節に関する情報なども担当者に好まれます。

  • 夜はとても静かに過ごせる。
  • 近所のスーパーの特売日はとてもお得で有名。
  • 管理人さんや両隣の住人がとても親切。
  • マンション敷地内に毎週、移動図書館が来るので便利。
  • マンション内でバザーや餅つき大会など、親子で楽しめる行事がある。
  • 学区内の小学校や中学校の評判がよい。
  • 有名な花火大会が窓から遠くに見える。
  • マンション敷地内に桜の木があり、毎年花見ができる。など
物件アピールポイントの具体例

上記のような物件や周辺環境のアピールポイントがたくさんあると、担当者だけでなく、内覧に訪れた見学者にも好印象を与えます。

そのため、訪問査定を受ける前に、あらかじめ自宅のアピールポイントをメモしておくと、伝え忘れがないので便利です。

このように、不動産会社の価格査定はシビアに行われる半面、担当者に好印象を与えると、査定金額のUPも期待できます。

しかし、訪問査定の査定金額はあくまで「目安価格」。実際は、買主との価格交渉があるため、査定価格や売り出し価格で自宅が売れることはほとんどありません。

ですから、訪問査定は「査定金額の高さ」よりも「なるべく値下げせずに自宅を高く売ってくれる優秀な不動産会社の担当者」を見つける方が重要なのです。

そのためには、1社でも多くの不動産会社から訪問査定を受けることをおすすめします。

まだ、査定を受ける会社が決まっていない人や、査定を受けたけれど良い担当者に出会えていない人は、無料で利用できる一括査定サイトの「訪問査定」を試してみてください。

おすすめの一括査定サイト『 HOME4U 』

当サイトおすすめの一括査定サイト『 HOME4U 』

「HOME4U」は不動産一括査定サイトのなかで、最も知名度の高いサイトです。
NTTグループが運営しているので、個人情報管理の信頼度が高く、安心・安全に利用できます。

また、厳選された全国約900社の優良企業の中から、自宅の売却に適した会社を紹介してもらえるので、売却を依頼する不動産会社がみつかりやすいのも人気の理由です。

HOME4Uの一括査定申し込みはこちら