マンションをなるべく値下げせずに売る方法|失敗しない9つの価格交渉術

マンションをなるべく値下げせずに売る方法|失敗しない9つの価格交渉術

売主は自宅マンションを売り出して、購入希望者が見つかっても、まだ安心してはいけません。

なぜなら、不動産の売買契約を成立させるためには、購入希望者(買主)との「価格交渉」があるからです。

価格交渉は、不動産会社の仲介で「自宅を少しでも高く売却したい」売主と、「できるだけ物件を安く購入したい」買主が、売買価格について協議します。

ですから、売主が価格交渉に失敗すると、自宅を安値で売却することになるか、買主の購入意欲が低下して売却機会を失ってしまうことになるのです。

しかし、はじめて自宅を売却する人は、買主との価格交渉の経験もありません。

そこで、このページでは「買主との価格交渉」について詳しくご紹介します。

中古マンション売却時の「価格交渉の基礎知識」や「交渉で失敗しないためのテクニック」などを見ていきますので参考にしてください。

中古マンションは「売り出し価格」では売れないの?

中古マンションは、1つとして同じ物件がないため「定価」というものがありません。

そのため、中古マンションの売り出し価格は、売主と不動産会社の担当者が相談して決めます。

しかし「売り出し価格」は、あくまでも売主側の「売却希望価格」。

なので、買主の「購入希望価格」と売主の「売却希望価格」に差がある場合、売主と買主との間で「価格交渉」が必要になるのです。

そして、中古マンションを売却する場合、売主の希望価格で売れることはほとんど稀。

ですから、自宅マンションを売却する予定の売主は、買主との価格交渉をあらかじめ覚悟しておきましょう。

ただし、価格交渉は売主と買主が直接会って交渉するわけではありません。

不動産会社の担当者が仲介者となり、売主と買主との双方が合意できるように話をまとめてくれます。

売主は価格交渉に挑む自覚が必要です。

ですが、価格交渉の場において、不動産会社はあくまでも「仲介者」であることを売主は忘れてはいけません。

なかには「売却活動を任せているのだから、買主との価格交渉も不動産会社がうまくまとめてくれるだろう」と思い込んでいる売主もいます。

しかし、売主が価格交渉を「不動産会社任せ」にすると、交渉を早くまとめるために「買主に有利な条件」で話を進めてしまう可能性もあるのです。

そのため、自宅を良い条件で売却したければ、価格交渉を担当者任せにせず、売主自身が買主と交渉しなければならないという自覚が必要。

また、売主が価格交渉を有利に進めるためには、ある程度、価格交渉についての知識を持っておく必要もあります。

そこで、売主なら知っておきたい価格交渉の基礎知識をご紹介します。

はじめに、中古マンションを売却する際、一般的にどれくらいの値下げが行われているのかを見てみましょう。

中古マンションの売却期間と売買成立価格の関係性

中古マンションを売却する際、売買契約を成立させるためには、必ず買主との価格交渉があるので、売主は多少の値引きを覚悟しておかなければなりません。

しかし、買主がなかなか見つからず、売り出し期間が長引いた場合、売主は「売り出し価格の値下げ」も検討する必要があります。

なぜなら、自宅の売り出し期間が長くなると「売れ残り物件」のイメージがつくので、ますます買主が見つかりにくくなるからです。

ところが「売り出し価格の値下げ後」に買主が見つかったとしても、さらに「価格交渉」を行う必要があります。

ですから、中古マンションは売却期間が長期化すると「売り出し価格の値下げ」と「価格交渉での値引き」の2つが影響して、売買成立価格はどんどん下がってしまうのです。
中古マンションは売却期間が長期化すると「売り出し価格の値下げ」と「価格交渉での値引き」の2つが影響して、売買成立価格はどんどん下がってしまうのです。

そこで、中古マンションの売却期間と売買成立価格の関係性がよくわかる資料を1つご紹介します。

中古マンションの売却期間と価格かい離率(かいりりつ)

下記のグラフは「中古マンションの売出し価格と成立価格との差」(価格かい離率)が、売却期間によってどのように変化しているのかを表しています。

「売却期間別 中古マンションの価格乖離率(三大都市圏)」引用元:不動産ジャパン-「売却期間別 中古マンションの価格乖離率(三大都市圏)」

*なお上記のグラフは、不動産業界や金融機関も利用している不動産価格のデータバンクである(株)東京カンテイのデータを元に、不動産流通4団体が運営する不動産統合サイト「不動産ジャパン」が作成した資料を引用しています。

このグラフを見ると、売却期間が長くなるほど、物件の価格の値下げ幅が大きくなっていることがわかります。

そして、売却開始から1年が経過すると、売り出し価格の約20%もの値引きが発生。

ですから、自宅を高値で売却したい売主は、売却期間の長期化をできるだけ防ぎ、購入希望者が見つかったら早期に価格交渉をまとめる必要があります。

では、自宅の購入希望者が見つかったら、価格交渉はどのようにして行われるのでしょうか?

価格交渉はいつ、どのように行うの?

売却物件の価格交渉は、通常、物件に興味を持った人が実際に物件の室内を見学する「内覧」の後に行います。

見学者が物件を内覧して「この物件を買いたい」と思ったら、仲介を担当している不動産会社に「買付証明書」(購入申込書)を提出。

しかし、買付証明書を提出したからといって、購入希望者(買主)が必ずしも物件を買う訳ではありません。

買付証明書は、買主側の「購入希望価格」や「物件引き渡し日」などの希望条件を記載した書類。
つまり、買付け証明書には「売主への条件交渉申込書」の意味があるのです。

そして、買主は売主と交渉した結果「買付証明書」に記載した希望条件で物件が購入出来なければ、買主は申込みを撤回することが認められています。

ですから、売主は買主が申し込みを撤回しないように、主に売却価格について話し合わなければならないのです。

必ずしも、売主は価格交渉に応じる必要はありません。

もちろん、売主は必ずしも購入希望者(買主)の希望条件を受け入れる必要はありません。
買主からの価格交渉の申込みを売主が断り、もっと良い条件の買主を待つことも可能です。

しかし、かなりの人気物件でもない限り、中古マンションは売却期間が長引くと買主が見つかりにくくなります。

ですから、自宅の売却期間の長期化を防ぐために、売主は価格交渉の申込みをすぐに断ってはいけません。とりあえず交渉に応じる姿勢が大切。

もしも、買主が物件を本当に気に入っていれば、購入希望価格まで値引きできなくても、売主が多少の値引きに応じることで売買契約が成立することもあるのです。

では、売主が価格交渉を有利に進め、できるだけ値引きせずに自宅を売却するにはどうすればよいのでしょうか?

そこで、ここからは「価格交渉を成功させるテクニック」についてご紹介します。

自宅を売却する売主に役立つ「9つの価格交渉術」

売主と買主との価格交渉は、不動産の売買だけでなく、一般的なビジネス業界での取引でも行われています。

ですから、はじめて価格交渉を行う売主は、ビジネスマンの「交渉術」を参考にすると、交渉を有利に進めることができるようになります。

そこで、中古マンションの価格交渉に役立つ「9つの価格交渉術」をご紹介します。

1、物件価格を「端数価格」にする
2、物件の「お得感」を徹底的に買主に伝える
3、相手の情に訴える
4、値引きを2段階に分けて行う
5、値引き以外の条件を譲歩する
6、値引きしない分「おまけ」をつける
7、買主の希望に応じる代わりに売主の条件を引き上げる
8、買主が「購入金額の上限」を先に聞き出す
9、売主から「売り切り価格」を提示する

ただし、売主と買主との価格交渉は不動産会社の仲介で行います。

そのため、売主が上記の価格交渉術を実践する場合、売主の意向を不動産会社から買主に伝えてもらう形式になるので注意しましょう。

では「9つの価格交渉術」について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

交渉術1、物件価格を「端数価格」にする

価格交渉が行われると、買主が売主に対して必ず求めるのが価格の「端数切り」。

たとえば、2,860万円の物件の場合、買主は大抵「端数の80万円」の値引きを要求します。

そのため、売主が自宅の売り出し価格を設定する時には、買主との価格交渉を想定して、わざと価格を「端数」にしておくのです。

もしも、売主の売却希望価格が「3,500万円」であれば、端数の80万円をプラスした「3580万円」、もしくは、180万円をプラスした「3,680万円」で設定。

すると、売主は80万円もしくは180万円の「値引き枠」を持つことができるので、買主との価格交渉がしやすくなるのです。

売主は80万円もしくは180万円の「値引き枠」を持つことができるので、買主との価格交渉がしやすくなるのです。

交渉術2、物件のお得感を徹底的に買主に伝える

あらかじめ買主に対して「物件の良さ」や「価格の適正さ」で「お得感」を強調しておくと、売主は価格交渉で大幅な値引きを回避しやすくなります。

「これだけ便利な場所にこの価格で住めるのはお得!」など、物件の良さや価格の適正さに説得力があると、買主は大幅な値引きを要求しにくいです。

ですから、売主は不動産会社の担当者に協力してもらい、物件の良さを買主に徹底的にアピールしてもらいましょう。
売主は不動産会社の担当者に協力してもらい、物件の良さを買主に徹底的にアピールしてもらいましょう。

交渉術3、相手の情に訴える

売主の資金事情などを買主に正直に伝えると、買主に大幅な値引きを諦めさせることができます。

「すでに住宅ローンを完済するための限界価格」など、売主の危機的事情を買主に正直に伝えておくと、本気で購入を考えている買主であれば大幅な値引き交渉は避けます。

ただし、売主は自宅を高く売りたいからといって、買主に嘘をついてはいけません。

もしも、売主が嘘をついて売買契約を結ぶと契約トラブルの原因になります。
場合によっては、契約解除や損害賠償の対象となるので注意しましょう。

売主の資金事情などを買主に正直に伝えると、買主に大幅な値引きを諦めさせることができます。  「すでに住宅ローンを完済するための限界価格」など、売主の危機的事情を買主に正直に伝えておくと、本気で購入を考えている買主であれば大幅な値引き交渉は避けます。

交渉術4、値引きを2段階に分けて行う

売主は、一度に大幅な値引きをするのではなく、2回に分けて値引きした方が、買主に「お得感」を与えることができます。

売主が1回で大幅な値引きをすると、買主に「もっと値引き交渉が可能なのでは?」と思わせてしまうので逆効果。

価格交渉では「最初は少額の値引き」、そして買主に拒否されたら「2回目は適度な値引き」というように価格の値引きを2段階に分けましょう。

すると、結果的に割引額が同じであっても、買主は「2回も値引きを受けた」というお得感を感じることができるのです。

結果的に割引額が同じであっても、買主は「2回も値引きを受けた」というお得感を感じることができるのです。

交渉術5、値引き以外の条件を譲歩する

もしも、買主が価格以外で希望する条件がある場合、売主が価格以外の条件に応じると、大幅な価格の値下げを回避しやすくなります。

たとえば、物件の「引渡し日」を買主の希望日に合わせるなど、価格以外での契約条件を売主が譲歩することで、その分、価格の値引きを拒否することができます。

物件の「引渡し日」を買主の希望日に合わせるなど、価格以外での契約条件を売主が譲歩することで、その分、価格の値引きを拒否することができます。

交渉術6、値引きしない分「おまけ」を付ける

売主が価格の値引きを回避するためには「おまけ」をつけるという方法もあります。

内覧(室内見学)時に、室内設備や売主の所有物で買主が気に入ったものがあれば、売却代金を値引きしない代わりに、売主の所有物を引き渡す「おまけ作戦」も有効手段。

高級家具や照明器具、ブランド食器、骨董品、絵画など、買主が欲しいと思うものを「おまけ」でつけると、買主は価格の値引きを要求しにくくなります。

ただし、買主が気に入った物でないと「おまけ作戦」の効果は期待できません。

高級家具や照明器具、ブランド食器、骨董品、絵画など、買主が欲しいと思うものを「おまけ」でつけると、買主は価格の値引きを要求しにくくなります。

交渉術7、買主の希望に応じる代わりに売主の条件を受け入れてもらう

売主は買主の希望する値引きに応じることで、売主側の条件を相手に承諾させやすくなります。

たとえば、自宅の買い替えを予定している売主が、価格の値引きに応じる代わりに「物件引き渡し時期の延期」を、買主に条件提示したとします。

もしも、この条件を買主が受け入れた場合、売主は引っ越し時期を遅らせることができるので、買い替え時の「仮住まいの家賃」や「2度の引っ越し代金」が不要。

すると、買い替えにかかる費用を大幅に節約することができるので、場合によっては、値引き額よりも節約額の方が上回る場合もあるのです。

このように、価格交渉は「値引きを回避する」だけでなく「ある程度の値引きを承諾したほうが得になる」場合もあるので、売主はよく考えて交渉を行いましょう。

価格交渉は「値引きを回避する」だけでなく「ある程度の値引きを承諾したほうが得になる」場合もあるので、売主はよく考えて交渉を行いましょう。

交渉術8、買主が「購入金額の上限」を先に聞き出す

売主は買主に対して「購入金額の上限(購入限界価格)」を聞き出すことができれば、大幅な値引きや価格交渉の長期化を回避することができます。

価格交渉は、売主と買主との間で折り合いがつかないと交渉期間が長くなります。

ですから、価格交渉を行う時に、売主から買主に対して「買付証明書での金額での売却は無理ですが、いくらなら購入してもらえますか?」と質問しましょう。

すると「買主が絶対に購入する価格の上限」がわかるので、売主は買主と交渉を継続するか断念するかの判断がしやすいです。

買主のなかには、自己資金が全く足りないのに「ダメでもともと」で価格交渉を希望する人もいます。

そのため、買主から「購入限界価格」を先に聞き出し、あまりにも無謀な金額であれば、交渉が長期化するだけなので、売主から交渉を断念しましょう。

買主から「購入限界価格」を先に聞き出し、あまりにも無謀な金額であれば、交渉が長期化するだけなので、売主から交渉を断念しましょう。

交渉術9、売主から「売り切り価格」を提示する

逆に、売主から買主に「売り切り価格」を先に提示しておくことで、価格交渉の長期化を防ぐことができます。

売主が買主に、これ以上の値引きは無理という意味の「売切り価格(売却限界価格)」を伝えておくと、買主が交渉に応じるか断念するかの判断がしやすいです。

もしも、買主が本気で物件を購入したいと思っていれば「限界価格」で購入してくれるはず。

しかし、限界価格からさらに値下げを求める買主は、自己資金がかなり不足しているか、本気で購入しようと思っていない証拠なので、売主から交渉を断念してもかまいません。

限界価格からさらに値下げを求める買主は、自己資金がかなり不足しているか、本気で購入しようと思っていない証拠なので、売主から交渉を断念してもかまいません。

大幅な値下げは逆効果になる場合もあります

ここまで、自宅売却時に役立つ9つの価格交渉術をご紹介してきました。

自宅を高く売るためには、売主が状況に応じて交渉術を使い分け、賢く価格交渉を乗り越える必要があることをご理解いただけたでしょうか?

しかし、売主のなかには価格交渉を面倒に思う人や、お金の話で揉めることをできるだけ避けたいと考える人もいます。

ですが、売主は安易に大幅な値引きを行ってはいけません。

売主が簡単に大幅な値下げを行うと、買主が物件や売主に対して不信感を持つようになり、売却に失敗することもあるのです。

なぜなら、売主と価格交渉を行う際、買主は少しでも安く物件を購入するために、わざと金額を多めに提示して売主の反応を伺うのが一般的。

それなのに、売主が簡単に大幅な値引きを行うと「物件に何か問題があるのでは?」と、買主は不安になってしまうのです。

買主ならば誰でも、できるだけ手頃な価格で「資産価値が高い物件」を購入したいと考えます。ですから「安すぎる物件」も買主は敬遠するのです。

このように、中古マンション売却時の価格交渉にはテクニックが必要。

実際に、売主が価格交渉を行う時は、1人で決断せず、必ず仲介を依頼している不動産会社の担当者と相談しながら慎重に行うようにしましょう。

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