マンションの売買契約を結ぶ前に売主が契約書で確認すべき11のチェック項目

マンションの売買契約を結ぶ前に売主が契約書で確認すべき11のチェック項目

売主と買主は、正式な売買契約を結ぶ前に契約条件についての最終協議を行ないます。
そして、売主と買主の双方が売買契約の全ての条件に合意したら、不動産会社は合意内容に基づいて売買契約書を作成します。

しかし、売買契約書は法律用語や不動産用語を使用しているため、普通の人は1度読んだくらいでは文章の意味がわからず、契約内容もほとんど理解ができません。

とくに、はじめて自宅を売却する人が、契約日に1度、売買契約書に目を通しただけで契約を結ぶと、内容をよく理解していない状態で契約を結ぶことになります。

そこで売主には、不動産会社の担当者から契約前に売買契約書のコピーを貰い、事前に契約書の内容を確認しておくことをおすすめします。

このページでは「売買契約書の事前確認の必要性」と「売買契約書の確認ポイント」について詳しくご紹介しますので参考にしてください。

売買契約書の事前確認の必要性

売買契約書は、売主と買主が最終協議で合意した後、1週間程度で不動産会社が作成するのが一般的。

しかし、よほど親切な不動産会社の担当者でない限り「売買契約書が完成したので内容を確認してください。」と、売主に契約書の確認をすすめることはありません。

そのため、売買契約書のコピーを貰うときは、売主から積極的に担当者に申し出る必要があります。

そのため、売買契約書のコピーを貰うときは、売主から積極的に担当者に申し出る必要があります。

そして、売買契約書のコピーを貰ったら、売主は契約文章を一言一句チェックしましょう。

すると、売買契約書の誤字や脱字が発見できるだけでなく、契約文章で意味がわからない箇所や、売主が不安や疑問に思う点なども発見できます。

もしも、売主が売買契約書のコピーで誤植や疑問点を見つけたら、すぐに担当者に連絡して、問題を解決しておきましょう。

とくに「はじめて自宅を売却する売主」や「契約条件に特約が多い」、「不動産会社の担当者が頼りなくて不安」などの場合は、売買契約書を事前に確認することはとても大切。

また「売買契約の内容に不安がある人」は、事前に契約書のコピーを貰っておくと、第三者の専門家に契約内容を評価してもらうこともできます。

このように、売主が売買契約書のコピーを貰って内容を確認しておくと、売買契約の当日は不安なくスムーズに契約手続きを行うことができるのです。

では、担当者から売買契約書のコピーを貰ったら、売主はどのような点に注意すべきなのでしょうか?

売買契約書の重要項目とチェックポイント

売買契約書は各不動産会社によって書式が違います。
しかし、売買契約書には雛形があり「全国宅地建物取引保証協会」や「一般財団法人不動産適正取引機構」などの書式が一般的。

ただし、オリジナルの売買契約書を使用していても、売買契約書の内容に大差はありません。

売主は売買契約を結ぶときに、室内状況を細かく記した「付帯設備表」(告知書)を作成して、売買契約書に添付しています。
引用元:動産社.com

そこで、売買契約の一般的な項目のなかでも、中古マンションの売主に重要となる項目をまとめてご紹介します。

売買契約書で確認しておきたい11の項目
売買契約書において、以下の11項目は中古マンションの売主にはとても重要。
そのため、売主は契約を結ぶ前に内容を確認しておく必要があります。

1、売却物件に関する情報
2、売買代金、手付金や中間金
3、売却物件の引渡しの時期と所有権
4、公租公課(固定資産税、都市計画税)の精算
5、ローン特約
6、契約金と違約金
7、引渡し前の危険負担
8、反社会勢力の排除
9、付帯設備等の引渡し
10、瑕疵担保責任
11、特約事項

それでは、番号順に売主が確認すべきポイントを見ていきましょう。

1、売却物件に関する情報(物件表記)

売買契約書は、法務局の登記簿謄本に基づいたマンションの土地や建物に関する情報が記載されています。

そのため、記載内容に問題が発生することはほとんどありません。ですが、住所や面積など、些細な記載ミスは起こり得るので、売主は慎重にチェックしてください。

とくに住所は売却物件の位置を表示するもの。記載に間違いがあるとトラブルの原因になるので注意しましょう。

2、売買代金、手付金や中間金についての取り決め

売買契約書には、売買代金や手付金、残代金など、お金に関する記載も数多くあります。
そのため「金額」や「支払日」が契約書に正しく記載されているかを、売主は必ず確認しておかなければなりません。

とくに注意が必要なのは「手付金」の取り扱い。
手付金を「解約手付」と決めている場合、売主は「手付解除が可能な期間」についての条件を必ず確認しておかなければなりません。

「解約手付」とは、売買契約を結んだ後「買主が契約の履行(実行)前」であれば、売主は手付金を「倍返し」して契約を解除できる契約。また、買主側も「売主が契約の履行前」であれば、手付金を放棄することで契約を解除できます。

しかし、売買契約書に記載されている「契約の履行日」という表現が曖昧なので、売主と買主との間で解約トラブルが起こりやすいのです。

もしも、売買契約前の最終協議で売主と買主が「契約の履行日」について相談している場合は、その内容が契約書に記載されているかを確認しましょう。

そして「契約の履行日」の取り決めがない場合は、不動産会社に確認しておくと安心です。

3、売却物件の引き渡し時期、所有権移転に関する取り決め

また、売買契約書には、売主から買主へ所有権の登記を移動させる「所有権の移転日」と、売主が買主に売却物件の鍵を渡す「物件引き渡し日」の記載もあります。

原則的に所有権の移転(所有権移転登記)は、物件の引き渡しと同時に行います。
しかし、売主と買主の合意で同時(同日)に行われない場合は、それぞれの日付を契約書で確認しておきましょう。

そして、売主は所有権を移動させる登記(所有権移転登記)の「登記費用」についても確認しておかなければなりません。

通常、所有権移転のための登記費用(登録免許税)は買主が費用を負担します。

ですが、所有権移転登記に必要な売買契約の内容を書面化した「売渡証書」や、売主の抵当権を外す「抵当権抹消登記」などの登記費用は売主が負担するのが一般的。

さらに、売主と買主が決済日に同じ司法書士に登記を依頼する場合は、司法書士報酬の費用の負担額の割合についても確認しておかなければなりません。

もしも、登記費用の負担額もしくは負担割合について売買契約書に記載されていない場合は、不動産会社の担当者にお願いして必ず記載してもらうようにしましょう。

4、公租公課(固定資産税、都市計画税)の清算について

通常、マンションの維持に必要な、固定資産税、都市計画税、マンションの管理費、修繕積立金などの費用は、決済日(物件引き渡し日)を基準に日割り計算で清算します。

そのため、売主は清算金の「起算日」や「支払い日」などの内容を売買契約書で確認しておかなければなりません。

ただし、売買取引の時期によっては税額が決定していない場合もあるため、売買契約書に清算金の金額が記載されていないこともあります。

契約書に精算金の金額が記載されていないことが不安であれば、担当者に相談してみましょう。

5、ローン特約について

もしも、買主が住宅ローンを利用して購入する場合、売買契約書に「ローン特約」を付けるのが一般的。

ローン特約とは、買主が住宅ローン審査に通らなかった場合、売買契約を白紙撤回(無条件解除)することができるという契約です。

なお、買主がローン特約を行使して契約解除になった場合、売主は手付金を全額返還しなければなりません。

そのため、買主の「融資承認予定日」やローン特約による「契約解除期日」が売買契約書に記載されているかどうかを売主は必ず確認しましょう。

6、契約解除と違約金についての取り決め

また、売主と買主のいずれかが契約違反(債務不履行)をした場合、その相手方は契約を解除することができます。

そして、契約違反で売買契約の解除が発生した場合、違反した方が相手方に違約金を支払わなければなりません。

そのため、売買契約を結ぶ前に、違約金の金額をあらかじめ決めておく必要があります。
違約金の金額は、売買代金の20%までの範囲で設定されるのが一般的。

もしも、売主と買主との最終協議で違約金について話し合った場合は、売買契約書の違約金の金額が合意した金額になっているかどうかを確かめましょう。

7、引き渡し前の危険負担について

そして、売買契約を結んだ時から物件の引き渡しまでに、地震や隣家の失火など、売主の責任ではない理由で建物が破損してしまうこともあります。

そのため、売主は契約前の最終協議の時に、買主と合意したリスク負担(危険負担)の特約が売買契約書に記載されているかを必ず確認してください。

不動産の売買契約では、物件の引き渡しまでに天災などで家が壊れた場合「売主が修復費用を負担して買主に物件を引き渡す」という危険負担の特約を付けるのが一般的。

しかし、近年では「買主が契約の目的を達することができなければ契約を解除できる」という、買主の解除権を認める特約も増えています。

ですから、危険負担は特約により売主側の負担になるので、売買契約書の内容をよく理解しておきましょう。

また、売主の危険負担でわからないことがあれば、不動産会社に質問しておくと安心です。

8、反社会的勢力の排除

平成23年5月末より、不動産取引から反社会的勢力を排除するために、不動産流通業界では「暴力団等反社会勢力排除条項」が実施されています。

そのため、売買契約書に「反社会勢力の排除に関する条項」の掲載がすすめられています。

売買契約書のモデル条項例

売主及び買主は、それぞれ相手方に対し、次の各号の事項を確約する。
・売主及び買主自らが、暴力団等の反社会勢力ではないこと。
・物件を反社会的勢力の事務所やその他活動の拠点に供しないこと。
・反社会的勢力に自己の名義を利用させ、この契約を締結するものではないこと。

また、条項には「相手方に対する脅迫的な言動や暴力を用いる行為」も含まれており、相手方が違反した場合、売主はすぐに契約を解除することができます。

とくにマンションは、買主が反社会的勢力であることに気づかず、売主が物件を売却してしまうこともあります。

ですから、売買契約書に「反社会的勢力の排除条項」が記載されていれば、売主は目を通しておきましょう。

9、付帯設備等の引き渡し

また、中古マンションを売却する場合、室内に設置されている照明器具やエアコンなどの設備の引継ぎを明確にしておかなければなりません。

なぜなら、買主が不要の場合、引き継いだ室内設備を撤去したり処分するには費用がかかるため、物件引き渡し後のトラブルになりやすいのです。

そこで、売買契約書には、売主が作成した告知書(付帯設備・物件状況確認書)を添付することが推奨されています。

告知書のうち、付帯設備表は「室内設備の有無・数量」や「撤去するかどうかの取り扱い」、「故障の有無」などについて、売主が作成する書類です。

告知書のうち、付帯設備表は「室内設備の有無・数量」や「撤去するかどうかの取り扱い」、「故障の有無」などについて、売主が作成する書類です。引用元:付帯設備及び物件状況確認書(告知書):動産社.com

売買契約を結ぶ時にはこの告知書(付帯設備表)をもとに、全ての室内設備の取り扱いについて1つずつ、売主と買主の双方で確認します。

ですから、告知書(付帯設備・物件状況確認書)は、売買契約日までに売主が作成して不動産会社に提出しておかなければなりません。

この告知書は、物件引き渡し後の売主の補修責任を回避できる大切な書類。なので、売主は告知書の記入もれや記載ミスがないかも確認しておきましょう。

10、瑕疵担保責任に関する事項

そして、物件引き渡し後の故障や不具合に対する補修責任(瑕疵担保責任)は、宅地建物取引業法により不動産会社が売主の場合は2年以上の期間を定める義務があります。
しかし、売主が個人の場合は、買主との相談で期間を決めることが可能。

そのため、売買契約前に買主と合意した瑕疵担保責任の保証期間や特約内容について、売主は必ず契約書で確認しておきましょう。

「瑕疵担保責任」とは、物件引き渡し後に、買主が購入時に知ることができなかった物件の故障や不具合、欠陥などを見つけた場合、売主に物件の保証責任が問われること。

もしも、瑕疵担保責任が生じた場合は、売主は修理や補修費用を負担したり、買主の損害を賠償しなければなりません。また、重大な欠陥が原因で買主が住めなくなった場合は契約が解除になることもあります。

ただし、売買契約時に告知書(付帯設備表・物件状況確認書)に記載されている内容については、瑕疵担保責任は問われません。

ですから、先にご紹介した売主が作成する告知書(付帯設備表・物件状況確認書)と、売買契約書の瑕疵担保責任に関する事項は、売主にとって特に重要な項目。

瑕疵担保責任の条項は、売主が物件引き渡し後の物件責任を追求されないための項目ですので、売主はしっかりと内容を確認しておきましょう。

11、その他の特約

さらに、売買契約書には「売買代金を銀行振り込みで支払う」、「登記費用は全て買主が負担」など、様々な特約も記載されています。

そして、特約には、実行するための条件や説明などの「但し書き」が書き加えられている場合もあります。

これらの「特約」や「但し書き」は、売主と買主が合意して設定したもの。ですから、売主と買主が相談して決めた約束が、売買契約書に全て記載されているかを売主は確認しなければなりません。

このように、売買契約書には数多くの契約文章が記載されています。
そのため、意味が分からない専門用語や疑問に思う表現などがあれば、売主は担当者に連絡して疑問を解決しておきましょう。

もしも、疑問や不安を残したまま売買契約を結んでしまうと、契約後にトラブルが起こり、売主は自宅の売却を後悔するかもしれません。

ですから、売主は必ず事前に売買契約書を確認しておき、不安のない状態で売買契約日を迎えるようにしましょう。

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