中古マンションの売却が有利になる評価制度|長期優良住宅認定マンション

中古マンションの売却が有利になる評価制度|長期優良住宅認定マンション

分譲マンションには「長期優良住宅認定マンション」と呼ばれる物件があることをご存じでしょうか?

「長期優良住宅認定マンション」とは、国が定めた一定基準を満たす「長期間にわたって良好な状態で暮らせる質の高いマンション」のこと。

とくに、長期優良住宅の認定を受けたマンションは建設戸数がとても少ないために「資産価値の高いプレミアム物件」として売却も有利になると言われています。

しかし、あまりにも建築戸数が少ないために「長期優良住宅認定マンション」の存在はあまり知られていません。

そこで、このページでは「長期優良住宅認定マンション」について詳しくご紹介します。

これから物件を売却する売主だけでなく、買い替えで新居の購入を予定している人も参考にしてください。

はじめに「長期優良住宅認定制度」とはどのようなものなのか、誕生の背景や制度設立の目的から見てみましょう。

長期優良住宅認定制度が誕生した背景

日本では、戦後の高度経済成長期と呼ばれる1954年(昭和29年)から、家を建設しては壊す「消費型の住宅政策」を推奨してきました。

事実、新築マンションを購入しても、35年の住宅ローンを払い終えた頃には、すでに「老朽化による建て替え」が検討され始めます。

そのため「消費型の住宅政策」は景気が低迷するにつれて「住まいに対する満足度の低下」や「経済的にゆとりのない生活」を招くことになったのです。

そのため「消費型の住宅政策」は景気が低迷するにつれて「住まいに対する満足度の低下」や「経済的にゆとりのない生活」を招くことになったのです。

そこで、政府はこれまでの「消費型の住宅政策」から、家は長く大事に使うものと考える欧米諸国を見習い「長く住める良質な住宅の建設」に政策を転換。

平成21年(2009年)6月4日に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」(長期優良住宅法)に基づき「長期優良住宅認定制度」が誕生したのです。

長期優良住宅の主な普及目的

そして、長期優良住宅の建設促進には主に4つの目的があります。

環境問題への配慮
長く住める高品質の建物を建設すると、住宅の解体や除去による廃棄物の排出を抑制できるので、地球温暖化などの環境への影響を削減することができます。

また、森林育成の際に発生する間伐材(木材)の利用を推進することで、日本の林業を活性化させる目的もあります。

また、森林育成の際に発生する間伐材(木材)の利用を推進することで、日本の林業を活性化させる目的もあります。

中古物件の市場の活性化
優良住宅の建設を促進することで「高品質な中古物件」を増やし「中古物件の売買市場の活性化」と「住宅購入の選択肢の増加」させる目的があります。

また、中古市場の活性化により、売れ残り物件が減少することで住宅の解体を減らすこともできます。

また、中古市場の活性化により、売れ残り物件が減少することで住宅の解体を減らすこともできます。

消費者の生活向上
長く住める住宅の建設を促進することで、買い替えの機会を減らし、自宅の売却や購入にかかる費用を抑えることで、消費者に「経済的なゆとり」を持たせる目的があります。

また、高品質な住宅に住むことで「生活の向上」も期待できます。

また、高品質な住宅に住むことで「生活の向上」も期待できます。

不動産の資産価値は主に「土地の価値」が評価されます。しかし、日本の土地面積は狭く、住宅用地にも限りがあります。

そのため、優良物件を建てることで「建物の資産価値」を向上させ、消費者の資産を増やすことで豊かな社会を目指しているのです。

そのため、優良物件を建てることで「建物の資産価値」を向上させ、消費者の資産を増やすことで豊かな社会を目指しているのです。

このように「長期優良住宅認定制度」は良質な住宅の建設を促進することで、地球環境への配慮や国民の生活向上を目的にしています。

しかし、この制度を利用している住宅のほとんどは「一戸建て」。
現在はまだ、マンションにはそれほど普及していません。

ですが、長期優良住宅は「建物の資産価値」を上げる効果が期待できるので、今後はマンションへの積極的な普及促進が期待されます。

そこで、現在の制度利用の状況を知るために「平成28年度のマンションへの普及率」を見てみましょう。

長期優良住宅認定マンションの普及率

国土交通省が発表した「長期優良住宅建築等計画の認定状況」(平成29年3月末時点)によると、現時点では長期優良住宅の認定を受けているのは圧倒的に一戸建て。

長期優良住宅の認定を受けているマンションは、認定総戸数の2%程度しかありません。

平成28年度認定実績(新築)

-平成28年度計累計*
一戸建て住宅108,085戸789,863戸
共同住宅等1,288戸18,720戸
総戸数109,373戸808,583戸

*累計:平成21年6月~平成29年3月
参考元:国土交通省報道発表資料 

そのため、新築で「長期優良住宅認定マンション」を購入することはとても難しく、中古物件でも高い需要が期待できるのです。

では、長期優良住宅とはどのような物件なのでしょうか?

長期優良住宅の認定と認定条件

はじめに、長期優良住宅を理解しやすくするために「認定手続きの流れ」について簡単にご紹介しておきます。

長期優良住宅の認定は、建築主が建築計画書を作成して所管行政庁(都道府県、市もしくは区)に提出します。

すると、登録住宅性能評価機関(国に登録された第三者機関)による「技術的審査」と、所管行政庁による「居住環境などの審査」の2つの審査を実施。

そして、建築計画書が2つの審査に合格した場合、所管行政庁より建築主に「認定通知書」が発行されることで、建築予定の建物が長期優良住宅に認定されたことになります。

ですので、長期優良住宅認定マンションを新築で購入した場合は、購入時に受け取った書類の中に「認定通知書(副本)」が添付されていないか確認してみましょう。

認定通知書引用元:認定長期優良住宅建築証明書

なお、長期優良住宅の認定は平成28年4月より、新築物件だけでなく、既存住宅が増改築を行う場合も対象になりました。

そのため、今後は既存のマンションが大規模修繕時に長期優良住宅の認定を受ける場合も多くなると予想されます。

それでは、長期優良住宅の具体的な認定条件を見てみましょう。

長期優良住宅認定マンションの9つの主な認定条件

長期優良住宅の認定を受けるために必要な「マンションの条件」を9つご紹介します。
一戸建てとは条件が異なるので注意してください。

①劣化対策

数世代にわたり居住できる住宅で、使用継続期間が「少なくとも100年程度」となるための対策も必要です。

マンションの場合は鉄筋コンクリートに含まれる「水の比率」を少なくするか、コンクリートを厚く施工することが求められます。

②耐震性

地震に対して損傷レベルの低減や改修のしやすさが求められます。
基本的に「耐震等級2以上」の建物でないと認定は受けられません。

③維持管理・更新の容易性

耐用年数が短い内装や設備に対して、点検や補修、交換、清掃のしやすさなどが求められます。

④可変性

居住者のライフスタイルに応じて間取りの変更がしやすい構造でなければなりません。

マンションの場合であれば、天井や床下に配管や配線の移動や交換ができるスペースが確保されているかどうかなどが審査されます。

⑤高齢者等対策

将来的なバリアフリーの改修工事に備えて、共用廊下やエレベーターなどに十分なスペースが確保されていることが求められます。

⑥省エネルギー性

断熱材の使用など、必要な省エネルギー性能が確保されていること。
設計住宅性能評価の「断熱等性能等級4」に相当していることが求められます。

⑦居住環境

良好な景観など地域に応じた住環境の維持や向上に配慮されていること。
ただし、審査基準は所管行政庁(都道府県、市もしくは区)によって異なります。

⑧住戸面積

良好な居住に必要な広さがあること。
マンションの場合、2人世帯であれば「55㎡以上」の床面積が必要です。

⑨維持保全計画

建築時から将来に向けて定期点検や補修に関する計画があること。
少なくとも10年毎に点検の実施が必要です。

なお、長期優良住宅の認定基準の概要は下記のURLを参考にしてください。
参考元:国土交通省「長期優良住宅認定基準(概要)」 

このように、長期優良住宅を受けるためには9つの厳しい条件を全てクリアしなければなりません。

そのため、地震に耐える建物強度があり、住生活に十分な広さもあり、建物を長持ちさせるための修繕計画もあるため、長期優良住宅は資産価値が高い物件と評価されるのです。

しかし、長期優良住宅は資産価値が高いがゆえに売却が不利になる場合もあります。

そこで、長期優良住宅認定マンションのメリットとデメリットを見てみましょう。

長期優良住宅認定マンションのメリット

長期優良住宅認定マンションには「資産価値が下がりにくい」、「売却が有利になる」などのメリットがありますが、最大の購入メリットは「税制優遇」です。

そこで、長期優良住宅の主な税制優遇をまとめてご紹介します。

長期優良住宅の主な税制優遇内容(平成29年度)

長期優良住宅認定マンションは一般住宅を購入するよりも「税金控除額」や「控除期間」などが優遇されています。

ただし、税制優遇を受けるためには一定の条件を満たす必要がある場合もあるので注意が必要です。

所得税の住宅ローン控除
長期優良住宅の場合、年間の控除額は「40万円→50万円」に増額となります。

そのため、10年間の最大控除額は「400万円→500万円」となり、一般住宅に比べて100万円も控除額が増えるのです。

また、住宅ローンを利用せずに長期優良住宅認定マンションを自己資金(現金)で購入した場合も税金控除が受けられる制度もあります。

登録免許税の軽減措置
長期優良住宅に関する登記を行う際「所有権保存登記」や「所有権移転登記」などの税率が一般住宅の特例よりも引き下げられます。

所有権保存登記「0.15%→0.1%」
所有権移転登記「0.3→0.1」(マンション)、「0.3%→0.2」(一戸建て)

不動産取得税の軽減措置
長期優良住宅は、新築住宅にかかる不動産取得税の控除額が増額になり「1200万円→1300万円」に増えます。

固定資産税の軽減措置
住宅にかかる固定資産税には「2分の1の軽減措置」がありますが、長期優良住宅の場合は一般住宅よりも軽減期間が長くなります。

一戸建ての軽減期間「3年→5年」
マンションの軽減期間「5年→7年」

このように、長期優良住宅にはいくつもの税制優遇がありとてもお得に思えます。

しかし、長期優良住宅認定マンションにはデメリットもあるのです。

長期優良住宅認定マンションのデメリット

長期優良住宅認定マンションは資産価値が高いがゆえのデメリットもあります。

建築コストがかかり物件価格が高い
優良住宅の認定を受けるためには建築コストが通常よりも多くかかります。
そのため、長期優良住宅は新築時の物件価格が一般物件よりも割高です。

売却時の価格競争で不利になる
長期優良住宅は、高品質の物件なので「資産価値が下がりにくい」という特徴があります。

ところが、資産価値が高いために、売却の際の「売り出し価格」が高くなることで、近隣の中古マンションとの価格競争で売却が不利になる場合もあるのです。

管理費・修繕積立金も割高
長期優良住宅認定マンションは、建物を長持ちさせるための定期的な補修やメンテナンスをしっかりと行うため、メンテナンス代も多くかかります。

そのため、大規模修繕を行う場合は、良い材質を使用している分、修繕費用も非常に高額

その影響で、管理費や修繕積立金も近隣マンションよりも割高になると、売却する時には売り出し価格も高くなるため、ますます売却が不利になるのです。

長期優良住宅には欠陥住宅もある
「長期優良住宅」は建築前の書類審査で認定を受けます。

そのため、申請書どおりに良い材質を使用していても、施工後の物件を審査した訳ではないので、実際の住宅品質まではわかりません。

その結果、売却時に不動産会社の価格査定を受けた際、手抜き工事などの致命的な欠陥が発覚して、売却価格が予想外の安値になる危険性もあるのです。

このように、長期優良住宅認定マンションは、品質が高く希少価値も期待できる反面、売却時の売り出し価格が高くなりやすいというデメリットもあります。

売却が不利な場合は分譲賃貸の選択肢もあります。

しかし、長期優良住宅認定マンションは人気(一定の需要)があるので、基本的には売却が有利になる物件。

そのため、売り出し価格が原因で売却が不利になりそうな場合、売り急ぐ必要がなければ「分譲賃貸」の選択もおすすめです。

長期優良住宅認定マンションは、一般的に「高級マンション」が多く、賃貸物件としても魅力があるので一定の家賃収入が期待できます。

ですから、売却に苦戦していて大幅な値下げが必要な状態であれば、賃貸にしばらく出して売却機会を伺うことも1つの有効手段。

ただし、住宅ローン控除などの税制優遇を受けている場合は「本人が居住していること」が減税条件となるので注意してください。

そして、売却と賃貸の選択で迷ったら、まずは不動産会社に自宅を見てもらう「訪問査定」を依頼して、自宅を専門家に評価してもらいましょう。

「訪問査定」は売却価格だけでなく家賃査定も受けられます。

売却と賃貸の両方扱う不動産会社に訪問査定を依頼すると「売り出し予定価格(売却時)」と「家賃価格(賃貸時)」の2つの価格を査定してもらえます。

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ただし、売却と賃貸を扱う不動産会社に「売却と賃貸のどちらを選択するべきか」を相談してはいけません。

売却と賃貸では不動産会社が受け取る「仲介手数料」の金額が違うので、報酬が高い「売却」をすすめられる傾向があります。

ですから、売却か賃貸かの判断に迷う場合は、売却と賃貸の両方を扱う不動産会社だけでなく「売却専門」と「賃貸専門」の会社にも査定を依頼しましょう。

すると、売り出し価格と家賃価格をそれぞれ2社ずつ比較できるので、1社だけに査定してもらった時よりも適切な判断がしやすいです。

なお、訪問査定は不動産会社によって物件に対する評価が違い、同じ会社の社員でも担当者によって査定価格に差がつく場合もあります。

そのため、不動産会社に訪問査定を依頼する時は、できるだけ多くの会社に査定を依頼して、査定価格と物件評価をよく比較しながら、自身で売却か賃貸かを選択しましょう。

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