マンションは築10年以下で売ると損する?!築年数と売却価格の関係性

マンションは築10年以下で売ると損する?!築年数と売却価格の関係性

新築マンションは購入して5年くらい経つと、同マンション内で売り物件が出てきます。

すると、売り物件の価格が気になり「我が家も高く売れる時期に売却して、もっと広いマンションに住みたい」など、買い替えを検討する人が増えます。

では、分譲マンションの「売り時」とはいつ頃なのでしょうか?

一般的には、10年前後がマンションの「売り時」と言われていますが、売主には必ずしも得になるとは限りません。

そこで、このページでは「築年数と売却価格との関係性」や「売却損になる築年数」など、中古マンションの売主に役立つ「築年数」に関する情報をご紹介します。

不動産会社はどうやって売却物件の価格を査定しているの?

はじめに、自宅の売却で売主が最も気になるのは「売却価格」のこと。

しかし、よほどの人気物件でもない限り、マンションを「売り出し価格」よりも高く買う人などいません。

そのため、自宅を高く売りたければ、売り出し価格を高めに設定する必要があります。

ところが、売主が「自宅を高く売りたい」というだけで、売り出し価格を高めに設定しても、希望価格で売れるほど中古マンション市場は甘くはないのです。

そこで、売主がマンションの売り出し価格を決める時は、事前に「売り出し予想価格」を不動産会社に査定してもらうのが一般的。

では、不動産会社はどのように中古マンションの価格を査定しているのでしょうか?

その答えは簡単。不動産会社の価格査定には「マニュアル」があるのです。

一般的な不動産会社は「マニュアル」の基準で価格査定を行います。

不動産会社によって査定項目や査定基準が違うと、消費者が査定価格の根拠が理解しにくく、査定価格の信頼性も低くなります。

そこで「統一の基準」で価格査定が行えるように、1980年(昭和55年)に不動産業界団体(公益財団法人不動産流通推進センター)が「既存住宅価格査定マニュアル」を開発。

その後、不動産業界では、この「価格査定マニュアル(査定ソフト)」を使用しての査定が一般的となりました。ただし、マニュアルの使用義務はありません。

また、現在では、査定マニュアル(査定ソフト)がWEB形式でも提供されているので「タブレット端末」を使用した査定も増えています。

担当者が訪問査定時にタブレット端末を持参して、物件を見ながら点数や数値などの評価結果を入力。すると、査定ソフトが自動計算で査定金額を算出します。

担当者が訪問査定時にタブレット端末を持参して、物件を見ながら点数や数値などの評価結果を入力。すると、査定ソフトが自動計算で査定金額を算出します。

では「価格査定マニュアル」で設定されている、中古マンションの「築年数に対する評価基準」を見てみましょう。

なお、大手不動産会社などでは、独自開発のマニュアル(査定ソフト)を使用しているため、これからご紹介する評価基準とは異なる場合もあります。

あくまでも築年数に対する不動産業界での一般的な評価として参考にしてください。

中古マンションの築年数に対する評価基準

「価格査定マニュアル」では、築年数に対する建物の価格は「ポイント制」で評価を行います。

「築10年」をポイント0(ゼロ)の基準値に設定して、築年数に応じて「+(プラス)」や「-(マイナス)」の評価ポイントを加算。

つまり、中古マンションの「築年数における建物評価」では、査定上「築10年」で、資産価値が「0(ゼロ)評価」となります。

つまり、中古マンションの「築年数における建物評価」では、査定上「築10年」で、資産価値が「0(ゼロ)評価」となります。

ただし、「築年数に対するポイント評価」での話なので、実際の建物価格が0円になる訳ではありません。

そして、マニュアルでは、基準値(築10年)よりも築浅の「築1年~9年」までは、築年数に応じて、毎年「+1.5ポイント」のプラス評価となります。

築10年以下の中古マンションの建物評価ポイント

単位:P(ポイント)

1年2年3年4年5年6年7年8年9年10年
+13.5+12.0+10.5+9.0+7.5+6.0+4.5+3.0+1.50

一方、築10年超えた物件は、評価ポイントが「マイナス加算」となります。

・築11年~15年までは、毎年「-1.5ポイント」。
・築16年~20年までは、毎年「-2ポイント」。

築10年以上の中古マンションの建物評価ポイント

単位:P(ポイント)

11年12年13年14年15年16年17年18年19年20年
-1.5-3.0-4.5-6.0-7.5-9.5-11.5-13.5-15.5-17.5

さらに、築21年以上になると、1年ごとに「-2.5ポイント」のマイナス加算となります。

単位:P(ポイント)

21年22年23年24年25年
-20.0-22.5-25.0-27.5-30.0

このように、中古マンションの建物は、築10年で建物の査定評価ポイントが0(ゼロ)となり、築11年以上はポイント評価がどんどん下がるのです。

しかし、実際の価格査定では、築年数の他にも、立地条件や利便性、採光、眺望、階数などもポイント換算した上で、具体的な査定金額を算出します。

ですが、自宅を高く売りたいのであれば、建物がプラス(+)評価になる「築10年以内」が1つの目安であることは間違いありません。

ところが、築10年以内に自宅マンションを売却すると、売主が損をする可能性が高くなるのです。

そこで、「築10年以内に売却すると売主が損する理由」を見てみましょう。

分譲マンションを築10年以内に売却する3つのリスク

一般的に、築年数が10年以下のマンションは人気があるので、物件が高値で売れやすく売却利益が出やすいイメージがあります。

ところが実際はそうでもないのです。

そこで、築10年以下のマンションを売却する売主が気をつけたい3つのリスクを築年数別にご紹介します。

「築3年以下の売却」は価格の下落率が激しいので損しやすい。

新築マンションの分譲価格には、土地代や建築費用だけでなく、販売にかかる広告費やモデルルームの運営費用、そして当然ながら分譲利益も加算されています。
新築マンションの分譲価格には、土地代や建築費用だけでなく、販売にかかる広告費やモデルルームの運営費用、そして当然ながら分譲利益も加算されています。
そのため、新築物件を購入した翌日に売却しても、広告費用や利益など、新築分譲価格に上乗せされていた費用分の値下がりは確実。

そのため「築3年以下」の中古マンション価格は下落率が激しく、購入価格の2割程度も下がると言われているのです。

また、築3年以内での売却は、新築物件の購入で受けられる「住宅ローン控除(10年間)」や「固定資産税の軽減措置(5年間)」などの減税期間を残すことにもなります。

このように、売却価格の下落率も高く、税制優遇制度も最大限に利用できない「築3年以内での自宅売却」は、よほどの人気物件でもない限り売却損になる覚悟が必要です。

「築10年以内の買い替え」も損になります。

では、築3年を超えれば売却が有利になるかというと、そうでもありません。

築10年以内に自宅を売却すると、住宅減税の1つである「特定居住用財産の買い換え特例」の適用対象から外れるので「買い替え」する場合は損になります。

「特定居住用財産の買い換え特例」とは「所有期間10年以上」の自宅を売却して新居を購入した場合に受けられる減税措置のこと。

自宅を売った金額よりも高い価格の新居を購入した場合は、自宅の売却で得た利益に対する所得税(譲渡所得税)の課税を「2度目の買い替え時」まで先送りできます。

つまり、買い替えした翌年に支払うべき「売却益に対する所得税」はかかりません。

つまり、買い替えした翌年に支払うべき「売却益に対する所得税」はかかりません。

また、自宅の売却代金よりも安い物件を購入した場合は、自宅売却代金から買い替え代金を引いた「差額にのみ」課税されるので、通常よりも所得税や住民税が安くなります。

参照元:国税庁HP-No.3355特定のマイホームを買い換えたときの特例

このように、築10年以内で「買い替え」を行うと、売主は税金面で損することになるのです。

「築5年以内の売却で売却損」が出たら大損になります。

そして、自宅の売却で最も気をつけたいのが「築5年以下での売却」です。

新築で購入したマンションを5年以内に売却して損した場合「売却損」になるだけでなく損失に対する「減税措置」も利用できないため、売主はダブルで大損することになります。

現在では、不動産の価格が購入価格よりも高騰することは滅多にありません。
そのため、自宅を売却すると売却損(譲渡損失)になる場合がほとんどです。

そこで、自宅を売却して損が出た場合には、売却損を給与所得にかかる所得税から控除できる2種類の減税措置があります。

ところが、売却損に対する2つの減税措置は、どちらも「自宅の保有期間が5年以上」が条件なのです。

自宅を売却して損した場合の2つの控除特例

「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰り越し控除の特例」

自宅を売却して特定の住宅に買い替えたときに売却損が出た場合、その損益をその年の他の所得と損益通算(収入から損失分を控除)できます。

ただし、給与所得で損益通算しても赤字になる場合は、翌年以降3年間繰り越して控除することができるので、最長で4年間も「所得税0円」になるのです。

ただし、給与所得で損益通算しても赤字になる場合は、翌年以降3年間繰り越して控除することができるので、最長で4年間も「所得税0円」になるのです。

参照元:国税庁HP-No.3370マイホームを買換えたときに譲渡損失が生じたとき

「特定マイホームの譲渡損失の損益通算及び繰り越し控除の特例」(売却のみ)

自宅を売却した時に「住宅ローンの残債」があり「売却損」も出た場合、売却損分を一定の限度でその年の所得から差し引くことができます。

またこの特例も、その年に控除しきれなかった分は、買い替えの場合と同様に翌年以降3年間繰り越して控除することができます。

参照元:国税庁HP-No.3390住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じた時

このように、築10年以内にマンションを売却する場合は築年数によって、税金面で売主が損することが多いので要注意。

せっかく、築浅の自宅を高値で売却できても減税措置が受けられず、売却益に対して所得税(譲渡所得税)がかかることで利益率が下がり、結局、損することになります。

そして、売却損が出た場合も、損失に対する減税が受けられないのです。

せっかく、築浅の自宅を高値で売却できても減税措置が受けられず、売却益に対して所得税(譲渡所得税)がかかることで利益率が下がり、結局、損することになります。

そして、物件の築年数は、売主だけでなく買主にも影響します。

築25年以上のマンションは買主が損する?!

築25年を超えた中古マンションを購入すると、不動産取得時の減税制度を利用できない場合があり、買主が損になる可能性が高くなります。

中古マンションの購入者の多くは「住宅ローン」を利用して物件を購入。
しかし、一定の条件を満たせば買主は「住宅ローン控除」の対象となります。

住宅ローン控除とは、住宅購入者のローンの金利負担を軽減するための減税制度のこと。
毎年の「住宅ローン残高の1%」を「10年間」、所得税から控除できます。

ところが、築25年以上の物件場合は「条件付き」での適用となるのです。

住宅ローン控除が受けられる中古マンションの条件

1、築25年以内に建築された物件
2、築25年を超えている場合は、一定の耐震評価基準に適合する物件

新築であれば、現行の建築基準法の条件を満たして建てられていますが、中古マンションの場合、建設年によっては、現行の耐震基準を満たしていない場合があります。

そのため、築25年以上経過しているマンションは、耐震性能を証明しないと住宅ローン控除の対象物件にならないのです。

また、買主が住宅を購入した時に受けられる「登録免許税」や「不動取得税」の軽減措置も、住宅ローン控除と同じ適用条件。

ですから、築25年以上で耐震性能を証明できない物件は、住宅ローン控除や不動産取得税の軽減措置などの減税制度が利用できないため、買主が損することになります。

では、買主にはどれくらい築年数の中古マンションが人気なのでしょうか?

買主に人気のある中古マンション築年数は?

そこで、実際の中古マンションの売買状況を知るために、国土交通省の「住宅市場動向調査報告書」(平成28年度)の調査結果をご紹介します。

平成28年度に最も購入された物件の築年数は「築12年~21年」。

平成28年度に中古マンションを購入した人のうち、建築時期が「平成7年~平成16年(築12年~21年)」の物件を購入した人が最も多く、全体の31.0%を占めています。

国土交通省住宅局「住宅市場動向調査報告書」(平成28年度)引用元:国土交通省住宅局「住宅市場動向調査報告書」(平成28年度)

ここで注目したいのが、築20年超えの中古マンションの購入割合の多さです。

上記のデータで見ると、全体の約44.2%以上の人が、築20年以上の物件を購入しています。

つまり、一般的には売り時を過ぎたと思われている築20年~30年超えの中古マンションでも、十分に売却チャンスがあります。

また、同調査によると、中古マンションを購入した人のうち、住宅ローンを利用して購入した人は「48.7%」。

その一方で、中古マンションを「住宅ローンなし」、つまり現金一括で中古マンションを購入した人は「28.7%」もいます。

これは何を意味しているのでしょうか?

中古マンションは築年数よりも「手頃な価格」を重視

同調査の「新築か中古かの選択理由」の調査結果によると、中古マンション購入者の住宅選択理由で最も多いのは「手頃な価格」(75.5% 複数回答)という結果になっています。

つまり、中古マンションは「安さ」に魅力を感じている人が多いのです。

一般的な分譲マンションの資産価値は、築年数に「5年で2割減」、「10年で3割減」、「15年で5割減」、「20年で底値」とも言われています。

しかし、現在では、価格の変動の激しい築15年までの物件よりも、資産価値が安定していて、手頃な価格で購入できる「築25年以上」の物件が人気。

そして、公益法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の首都圏データ(2016年)によると「築30年以上」の築古物件も、成約件数が拡大していることがわかります。

参考元:公益法人-東日本不動産流通機構

築年帯別の取引動向引用元:築年帯別の取引動向

あわせて、同調査の「中古マンションの築年帯別平均価格」の調査結果を見ると、価格の安さから築30年以上の物件の成約件数が拡大していることは明確。

築年別取引動向引用元:築年帯別の取引動向

このように、現在では、住宅ローンを利用しても無理のない返済ができる「築20年以上」の物件や、自己資金だけで購入できる「築30年以上」が注目されているのです。

とくに築25年超えの物件は価格が底値まで下がっているため、たとえ「住宅ローン控除」の対象外であっても、現金一括で購入すれば買主には関係ありません。

ただし、築25年以上で2,000万円以上の価格帯になると、住宅ローン利用の必要性が高くなるので「ローン控除」の適用対象外の物件は売却が不利になる場合もあります。

地方自治体も中古マンション市場の拡大を応援

また、現在では、地方自治体で「長期優良認定マンション」や「住宅性能評価制度」を実施して、耐震性能を備えた長寿命化マンションの建設を奨励。

「高品質な中古物件」を増やすことで、中古マンション市場の活性化をさせ、住宅の解体による廃棄物を減らして地球温暖化などへの影響を減少させる目的があります。

そのため、今後は築20年~築30年以上の中古マンションでも「高品質な物件」が市場に多く出回るようになるので、中古市場の拡大は確実。

これからは、新築を購入して住宅ローンに苦しむよりも、手頃な価格で中古物件を購入して、自分好みにリフォームしながら長く住むという時代に変わりつつあるのです。

自宅が売却できるか心配な人は、不動産会社の訪問査定を受けてみましょう。

もしも、築年数が古くて自宅が売れるか不安な人は、一度、不動産会社の訪問査定を受けてみてください。

訪問査定を受けると「売却可能な物件かどうか」や「売却予想価格」がわかり、売却が厳しい場合は、賃貸や不動産買取りなど、他の選択肢のアドバイスも貰えます。

ただし、不動産会社によって物件評価は違うので、訪問査定を受ける時は、必ず2社以上に依頼して査定結果を比較することがポイント。

そこで、まだ不動産会社が決まっていない人には、インターネットの不動産一括査定サイトの利用をおすすめします。

不動産一括査定サイトは、基本情報を入力するだけで、売却に適した不動産会社のリストを紹介してもらえるので、不動産会社探しの手間が不要。

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